毎日山ごもり

定年退職後、携帯電波の届かない山の工房に毎日こもって木工やオルゴール製作に没頭している仙人?のブログです。

やっと秋

今朝は台風21号以降続いたあの蒸し風呂のような天気がやっと影を潜めてちょっと秋らしい空を見せてくれました。光明寺道の田圃の畦には曼珠沙華(彼岸花)が満開です。毎年この景色を見るとやっと本格的な秋が来たと思うんです。
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稲ももうすぐ刈り取りですね。それまでに台風がこないことを祈ります。
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(72弁3種)またまた続きの6

響板のビビリ防止のためにスプルースの薄板を響板のすき取ってある部分にボンドを少量塗って打ち込んでおきます。
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当て木をして左右平均に木槌で叩き込みます。
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アクリル受けを取付けました。
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オルゴール修理

昨日ゆのんさんから預かったアンティーク風のオルゴール、さっそくバラしてみましたが全く動きません。この飾りのディスクを外さないことには18弁のムーブメントの診断ができませんのでどうすれば分解できるのかじっくり観察してみましたがそれらしき機構が見つかりません。
この飾りのディスクはダミーで回転するようになっているはずなのでその回転方向から考えるとこの中心の真鍮のキャップがもしかして左ネジ?・・・正解でした。おまけにディスクのハブにも左ネジが切ってありました!
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で、見事にバラバラに(笑)
ムーブメントの材質や作りを見る限りたぶん15年ほど前の製品と思われます。
しかしムーブメントはさておき、この飾りのディスクやそれを駆動するパーツは現在では考えられないくらい真面目に作られています!
まず、主要パーツは真鍮の旋盤加工、そして前述のようにディスクの真鍮のハブとそれをロックするセンターキャップには何と左ネジを切っているんです。
こんな飾りの細部にまで手を抜かない造りを見ると本当に嬉しくなります!
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ここからが肝心の修理作業ですがムーブメントが動作しない原因はガバナのウォームギヤにこってりとこびりついたグリース状の固化したオイルでした。ムーブメントを響板から外すと響板の表面にも油の流れた痕が残っていました。購入した後に不適切な注油をしたとは考えにくいのでゼンマイに塗ってあるグリスが何らかの原因で溶けて香箱の隙間から流れ出たものと考えられます。
ガバナの部分にはプラスチックやゴムも使われているので溶剤系の洗浄剤は使えません。プラスチックやゴムにも使えるCRCスプレーで洗い流し、ガバナのウォームギヤには固化しないテフロン系の潤滑油を極少量塗っておきました。
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飾りのディスクを回転させるクラウンギヤは駆動シャフトに圧入されていたようですが抜け落ちていたのでシャフトのセンターにポンチを打ってかしめました。
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クラウンギヤをカシメて固定したドライブシャフトをムーブメントに元通り取付けました。
もちろん、このドライブシャフトにも左ネジが切ってあります。
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響板を本体に納めて修理完了です。
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東山魁夷展〜ゆのん風のおるごーる展最終日

今日は京都国立近代美術館で開催されている東山魁夷展を見に行って来ました。
同美術館は朝9:30から開館なので15分前に着けば大丈夫だろうと早めに出かけましたが到着すると、えっ! 美術館前は開館を待つ人々で長蛇の列!!(こりゃ考えが甘かった!)
最後尾に付いて並ぶのが大嫌いな私も並びましたが(笑)時間が来ると思ったよりスムーズに入館できました。人ごみや並ぶのが苦手な私は大きな美術館やあまりにも有名な作家の展示会にはほとんど行かないのですが東山魁夷は画集を持っているほど私の大好きな画家ですので行かなければなりません。
東山画伯の絵はそこに描かれる青(青緑)や緑の描写もさることながら全ての絵においてその空気感が伝わって来ると思うのです。これはわたしの好きな写真家、入江泰吉や富成忠雄氏にも共通することで、これらの絵や写真からは何とも言えない安らぎを感じます。
館内は日曜日とあって大勢の方が見に来られてましたが心配していたほどの混雑ではなかったので至福の1時間を堪能させていただきました。
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美術館のあと、所用を済ませて昼食を取り、北山のギャラリー翔さんへ
翔さんの前でゆのんさんの 同級生とばったり!お母さんとご一緒でした。(私の個展の時もいつも見に来ていただいてありがとうございます!)
ゆのんさん 、さすがは人気作家さんです。12時過ぎから最終の4時まで途切れること無くひっきりなしにお客さんが・・・私も一応スタッフのような顔をして対応させていただきましたが少しくらいは役に立ったかな?(笑)
ゆのんさん、昼食も食べずにお疲れさまでした。♫
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(72弁3種)またまた続きの5

いよいよ蝶番付けですが今回の3台は蓋と本体の巾が若干異なるデザインなので蝶番の切り欠き位置を合わせるのに少し工夫が必要です。
蝶番切り欠き専用ジグを使って、まず蓋の切り欠きを加工します。
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加工のできた蓋に本体を正確な位置に重ねて切り欠きの両端位置をマーキングします。
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本体の巾と蝶番の巾からストッパーの位置を計算し、2mmづつ狭くなるようにストッパーを設定して加工し、マーキングした位置までの残り分までストッパーを微調整してピッタリ合わせます。
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加工完了です。
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3台分の蝶番付けができました。
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カリンの製材

先日、ゆのんさんの個展を見に(聴きに)わざわざ東京から来て下さったWさん夫妻のご主人のご要望でカリンをご希望の寸法に製材しました。
これは10年ほど前に中源さんの倉庫を閉じられる時に購入した材ですが、その倉庫には私が行き始めた30年近く前から片隅に置かれていた材でしたので板に製材されて銘木屋さんに来てから30年以上は経っているわけです。これは巾が60cmもあるんですが多分6mほどの長い材からテーブルトップかカウンター用に取った残りで、木裏の中心部には割れが入っています。そのためカットされた残りではないかと思います。しかし今回はアルペジョーネ※という幻の楽器の指板とテールピースに使用されるのでちょうど両端の割れの無い柾目の部分を使えばピッタリの寸法が取れそうです。
写真で上側の木目のきれいな方を使うことにしました。
まずチョークリールでカットラインを入れます。
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このままだとあまりに重たいのとバンドソーの懐がつかえそうなので丸鋸でカットしました。
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バンドソーで巾125mmに挽きます。
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手押し鉋で平面を出してその面を基準に木端を直角に削ります。
しかしこのカリン、30年以上そのまま置いてあったにも関わらず反りや捻れはほとんど無く寸法安定性は一級品です!
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プレーナーで厚みを27mmに揃えました。
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手押し鉋で出した木端を基準に昇降盤で巾を120mmにカットします。
この昇降盤の刃口板は40mm厚のカリンを使っています。(贅沢!!)なぜってやはり性の良いカリンは狂いが少なく摩擦にも強いので減りが少なく、刃口板には最適なんです。この刃口板のカリンも同じ時に買った供木です。
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指定の長さにクロスカットしました。長い方が指板、手前の短い方がテールピースです。
両端の約10cmは乾燥時に必ず細かい割れが入っているのでもったいないようですがカットします。
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Wさん、週明けに発送します。
どんなアルペジョーネができて来るか今から楽しみです♬

※アルペジョーネ
アルペジョーネはギターとヴィオラ・ダ・ガンバの間の子のような楽器でヴィオラ・ダ・ガンバのように縦に膝の上又はチェロのように脚に挟んで弓で摺って演奏する楽器です。
弦は6本でギターより大きくチェロより小さい、また指板にはギターのようにフレットがあり重音を出すことがチェロより簡単らしいです。
スクリーンショット(2018-09-14 20.56.45)
画像はwikipediaより掲載

1824年頃にウィーンのギター製作者によって発明され、当時ははやったそうですが数年で姿を消して忘れ去られてしまったということです。シューベルトが1824年にこの楽器のために有名なアルペジョーネソナタを作曲していますが楽譜が出版された1871年にはすでにこの楽器は姿を消していたのでほとんどの場合チェロかヴィオラで演奏されます。(アンナー・ビルスマが5弦チェロで弾いたアルペジョーネソナタを聴きながらこのブログを書きました。・・笑)
復元楽器とフォルテピアノによるアルペジョーネソナタの演奏がユーチューブにありました。
 

サテンシカモア勢揃い

6月に完成していた始めの1台に続いて2台のサテンシカモアの箱が完成しました!
この縮み杢も美しいんですがそれに負けず劣らず音色も美しい♫!低、高音がバランスの取れた柔らかな音色です。
サテンシカモアはアカテツ科の木でシルバーハートというのが本来の名前ですが、柾目面に縮み杢が出た物はサテンシカモアと呼ばれます。たぶんヴァイオリンの裏板に使われるホワイトシカモア(セイヨウカジカエデ)の縮み杢に良く似ていることから付けられた名称だと思いますがホワイトシカモアの方はカエデ科なので全く異なる樹種ですがどちらも美しい材です。
1台目を製作して、その音に魅了され、そのあと2台を作ったのですがこれだけの杢の出た材はなくなってしまいました!(在庫限りです!・・笑)
これらは材木市でたまたま裏の方に隠れていた3枚の薄板の内2枚がこのすばらしい杢だったんです。
ただ板厚が15mmほどしかなかったのでオーバルボックスは作れず、この標準ボックスとなりました。
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(72弁3種)またまた続きの4

蓋の枠を鉋で斜めに削って傾斜を付けます。
こうする事によって見た目が良くなるのと(平面的でなく奥行きが感じられる)仕上のサンドペーパーを掛ける時に直交する左右の板を気にせずに作業ができます。
当て木を使用してサンドペーパーを掛ければ直交した板には角度が付いているため、サンドペーパーが触れません。
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3種類の箱、それぞれに合った面取りを行いました。
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風のおるごーる展

さて、今日から妹分の「時の音色森の旅人」さん改め、「ゆのん」さんの個展「風のオルゴール」展です。
11時から恒例のオープニングコンサートが始まりました。
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今年の創作紙芝居のBGMはこの新しいディスクオルゴール、そしてこれは私とゆのんさんの久々のコラボ作品です。蓋の裏にはまだ彼女が製作中ですがたぶんメルヘンの飾り付けが施されると思います。
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そして蓋を閉めるとシックなイングランド風の薔薇とレタリングが描かれています!
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今日はちょっと諭吉さんの真似をして「おるごーるのすすめ」という題でオルゴールについてのお話をさせていただきました。
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コンサートも無事終了し、午後から展示モードに設定しました。
エントランスではなぜかアンパンマン風のおじさんが出て来るおじいさんの古時計が迎えてくれます。
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今回は見応えのある大作がたくさん並んでいますよ!
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あっ、この「ゆのん」のプレートは改名記念に私がプレゼントしました。
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かわいいのもたくさんいます。
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スイングのおすましさん
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これはたいそう手の込んだ作品ですね。屋根の瓦は一位の木を一枚一枚カットして削り、貼付けてあります。窓周りのレンガ壁はパドゥクという赤い木です。
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これも大作の部分ですが私が一番気に入ったデザインです(笑)
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ゼンマイの巻上げハンドルからでたリンクロッドで下の人形を水平方向に往復させます。
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交通渋滞で朝のコンサートに間に合わなかったWご夫妻(東京から来て下さいました!)とJさん、ユキちゃんの4名でもう一度紙芝居を上演!
Wご夫妻にはゆったりと聴いていただけ、ご主人と楽器や木のお話などゆっくりできてよかったかもしれません。あっという間に時間が過ぎて行きました。(笑)
ゆのんさん、お疲れさまでした。
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風のおるごーる展オープニングコンサート

来週11日から始まるゆのんさんの「風のおるごーる」展ですが初日の11日は午前11時よりオープニングコンサートが開催されます。まだ空席もありますのでお聴きになりたい方はゆのんさん又はギャラリー翔さん(TEL:075-724-8154)又はこのブログのコメント欄でご予約ください。
展示会は16日まで開催されてますのでもちろん11日以外でもオルゴールはいっぱい聴く事ができます。
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 風のおるごーる展2018
プロフィール

野山のおるごーる仙...

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