オルゴールボックスの蓋の裏に入れる飾りの木象嵌です。(正式には木象嵌ではなく寄せ木の手法に近いのですがマーケタリーのように薄い板ではなく3mm程度の板を使います。)
いろんな樹種の端材(と言っても特に色や木目のきれいな物を厳選しています。)を組み合わせて図柄を作ります。。
色だけでなく、木目の流れや色のグラデーションも考えて、切り抜いた図案をスプレー糊で選んだ板に貼付けます。
各ピースを糸鋸で切り抜きますが、ぴったり合わせるためには図案のラインを正確に切り抜かなければなりません。
糸鋸盤は長らく使っていなかったので、作業の前に糸鋸の整備をします。
まず、各部の掃除、注油をして鋸刃のアライメントを調整します。
テーブルの角度を調整してスコヤで確認。
前後方向も垂直になるようにブレードを取付けます。
アライメントがきっちり調整され、刃がよく切れればバタつくことはないはずです。
テーブルにシリコンスプレーを吹いて、よく拭き取り準備完了です。
パターンどうりにカットしていきます。
掃除と整備をすると動作音も静かになり調子よく切れます。機械はやはり日頃の整備が肝心です。
小さいパーツの鋭角の部分は余白を切り離さずに小回りで一回転して反対側をカットします。
こうすると余白が残っているので両端を指で押さえて最後までコントロールしやすいです。(余白部分も使う場合はこの手は使えませんが・・・)
3種類の図柄がカットできました。
カットしたままでは微妙にカーブが合わない所やスキマの出る所があります。
できるだけスキマがなくなるように細工用のヤスリで高い部分を削って合わせますが特に大きいパーツや長い物は一部を削ると全体に影響して来るので少し削っては嵌め込み、次はどこを削ったら良いかを確認しては少しずつ削ります。
少しはスキマが残りますが、後は台板に貼った後に接着剤にローズウッドの細かい粉を混ぜた物を摺り込んでからサンディングします。