毎日山ごもり

定年退職後、携帯電波の届かない山の工房に毎日こもって木工やオルゴール製作に没頭している仙人?のブログです。

自宅待機

今日は午後から雨が少し小降りになったので工房へ出かけましたが、昨夜から降り続く雨で工房への山道は川のようになり、山側の崖からは滝のように水が落ちています。
枯れた竹が2本ほど山道に倒れていたのは簡単にどけられましたが奥の方に一本太い青竹が根こそぎ倒れていました。これは重量もあるので 切るしか仕方がないのですが、まだ雨が降っているので今日は断念して引き返しました。
明日も昼までは激しく降るようなのでいつ工房へ行けるのか心配です。 
そして、あの竹は誰が切るんでしょうか?私が切ることになるような気もするんですが・・・ (笑)

18弁ウエーブボックス用ストッパー

昨日の18弁ウエーブボックス用のストッパーです。
このタイプは現在、すでに見ることはありませんが、30年以上前のルージュにはよく使われていたようです。
錘り式と言うのかシリンダー式と言うのかよくわかりませんが細いロッドに貫通した筒(シリンダー)状の錘りがオルゴール本体を傾けることにより、重力でシリンダーが移動してガバナの回転羽根の回転を止める構造です。
オリジナルではロッドには1mmくらいの鋼線が使われていますが1mmではロッドの先端からシリンダーが抜け落ちないようにするための加工が私にはできないので2mmの真鍮棒を使いました。
シリンダーも真鍮の5mmの棒のセンターに2.1mmの穴を開け、途中までは3.7mmのドリルで段付穴にしてあります。
2mmのロッドの先端には抜け落ち防止用のピンを打ちますが0.7mmのドリルで丸棒のセンターに開けるのは至難の技です!
しかし40年以上前に買ったこの0.7mmのドリル、すばらしい切れ味なんです。多分、出張の帰りに秋葉原のジャンク屋さんで見つけて買った物ですが10本セットでまだ7本残っています。
当時はオーディオをやっていましたからプリント基板の穴開け用にしか使っていませんでした。(笑)
ケースには「東芝タンガロイ」と銘打ってありますから材質はタンガロイ=タングステンアロイ、つまり酸化タングステンの超硬ビットなんです・・・良く切れるはずや!
当初、1mmのハイスドリルで開けようとしたんですがポンチを打っても刃先が逃げる、逃げるで2回失敗したあと、もしやと思ってこのタンガロイを使ったところ、ポンチなしでも一発でセンターに開きました!
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で、この小穴に打ち込むピンですが最初予定していた1mmの真鍮釘(写真中央)では太すぎるので在庫の0.8mmの真鍮ワイヤーを使いました。
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ワイヤーを適当な長さにカットして旋盤で掴み#400のサンドペーパーで摘むようにして磨り減らします。少々テーパーが付きますが打ち込むのにちょうどよいかも。
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ロッドの0.7mmの穴に入るようになりました。
これで10mmくらいの長さに切ってロッドに圧入し、両端が0.7mmずつ残るようにカットして磨きました。
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ロッドにシリンダーを通してから現物合わせで慎重に曲げたら、反対側の端を金床の上でハンマーで叩いて伸ばします。巾が5mmくらいになったら3mmの取付け穴を開けて周りをきれいに切り取ります。
これをムーブメントの櫛歯を留めている片方のネジを外して共締めすれば完成です。
写真はシリンダーが右に寄った演奏状態です。
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ムーブメントを左に傾けるとシリンダーが重力で左にスライドしてガバナの回転羽根に当たり、演奏が停止します。
見た目も楽しいし、ムーブメントを見えないようにした場合はちょっとミステリアスな感じですので小型のオルゴールにはとてもいい機構だと思いますが、これ作るの大変ですわ!
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 作ってから気が付きましたが、この取付け方ならシリンダーはガバナのカバーに当たって止まるので抜け止めピンは必要ないですね! そうすると取付側の鍛金加工から始められるのでロッドの曲げ加工がずいぶん楽になりそうです。

18弁ウエーブボックス

さて最後に残った18弁のウエーブボックスですが、蓋の裏に流れ星を螺鈿で入れる事にしました。手持ちの白鳥貝ですが、厚みが0.15mmしかないので漆を使わい場合は薄すぎて使いにくいです。0.5mmくらいある方がやりやすいんですが・・・。0.5mm深さに溝を彫ってエポキシ系接着剤で固定しました。
接着剤が乾いたら研ぎ出します。
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蓋の裏を7mm彫り込んで螺鈿のローズウッド(4mm厚)を嵌め込んで接着しました。
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蝶番を取付けて完成しました。
あっ、曲はもちろん「星に願いを」です♬
私のオルゴールにしては珍しくアクセサリー等の小物が入るスペースがあります。(笑)
18弁の最近のムーブメントは見た目もあんまり心を奪われるようなものではありませんので・・・。
ストッパーは昔のリュージュにあった錘り式の物を再現してみました。
箱を持ち上げて星に祈りを捧げるように右に傾ければ演奏を開始します。
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衣笠茸

まったく蒸し暑い日が続きますが、そんな湿気の多い朝の山道に今年初めて衣笠茸が出現しました!
それもかなり大きい!!高さは15cm以上あります。そして普通はどちらかに傾いたりしていることが多いんですがこれはまっすぐにすくっと立って、ヴェールの広がりも申し分なくきれいでした。
左下のドクダミの葉っぱがなければ完全な対称型に広がって中世やバロックダンスに登場するフープスカートの貴婦人のようですね。
しかし、このキヌガサ茸、あまり近づくと強烈な悪臭でして・・・まぁ中世のフープスカートもどこでも立ったままで排泄できるように考えられたものらしいですから共通点があるのかも???(笑)
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てんとう虫のサンバ

少し前に作ったてんとう虫を真っ二つに!!・・・焼いて食うわけではありません。
さらにてんとう虫に近づけるために翅の切れ目と目ん玉を付けてあげることにしました。
切れ目に木象嵌をするんですが平面ならトリマーで簡単に精度の高い溝が掘れますがこんな曲面では無理ですから手鋸で切る事にしました。
胡桃材の巾を揃えた時に出た1.5mm厚の薄板があったのでこれを曲げてガイドにしました。
アサリのない釘引き鋸で慎重に両側を挽きこみます。巾は3mm、深さは約2.5mmちょうど鋸目の深さです。
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一分(3mm)のノミで底をきれいにさらえます。
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カリンの薄板をカーブに合わせて切り、溝に嵌め込んで接着後、鉋で面一にしてから旋盤で軽く挽き直しました。目玉はローズウッド、先日の30弁用の足の残りです。(笑)
目ん玉も付いてウロウロと逃げ出されると困るので名前を付けて呼び戻せるようにしました。
最初、「ルンバ」にしようと思いましたがそれほど仕事できそうでもないので「サンバ」にしました。昔そんな歌があったような?(笑)
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録音風物誌 紹介記事

先日放送された録音風物誌 世界でただ一つの音色 ~木のぬくもりが響くオルゴールに魅せられて~
の紹介記事がアップされました。

ディレクターの永田さんが本当に上手くまとめて下さいました。ありがとうございます。

また先日は放送をお聞きになった方が当工房を訪問して下さいました。

http://kayoukai.bizon.jp/rokuon/2018/06/ 

コンサート通い

昨夜に引き続いて今日は午後から府民ホールアルティへ、今日のコンサートはベートーヴェン ヴァイオリンソナタ全曲演奏会の2日目です。
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本日の伴奏フォルテピアノは1821年製のジョン・ブローロウッド、6オクターブのイギリス式アクションです。
前回のアンドレアス・シュタインはウィーン式でしたが、現在のモダンピアノではこのイギリス式のアクションがさらに進化した物が使われているという事です。
ウィーン式に比べるとよりダイナミックな音が出せますが、その分キーが重く、ストロークも深くなるらしいです。
いずれも木工作家の目で見ると美しさに満ちあふれた楽器ですね!
一回目のコンサートから2ヶ月経ってますので顕著な違いはよくわからないんですが・・・確かに今日のはモダンピアノに近い音色がするような気がしました。ウィーン式のは強いて言えばハープに近い感覚です。
そして今日も豊嶋さんのストラドの音色を存分に楽しませていただきました。
スクリーンショット(2018-06-30 18.27.20)

今日のおまけですがアルティの入口ホールで面白い物が展示されていました。
これは彫刻作品「歩け歩け」です。材は楠と思います。
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作品名は「Equilibrio」イタリア語でバランスの意味のようです。
丸い棒は古い道具の柄だと思いますが(ちょうな)の刃を思わせるウォールナッツのカーブした板を楔で固定してあります。そして柄の反対側にはバランスを撮るためのカラフルな重りがいかにも不安定な感じで乗せてあります。おまけにステンレスの板の上に置いてあるのでミラー効果でいい雰囲気です!
どちらのインパクト満点の作品でした。
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30弁ウエーブボックス

30弁ウエーブボックスの足を旋盤で挽きました。材はφ12.7ローズウッドです。
まず固定部分をスクレーパーでφ6.5長さ10mmに挽きます。
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ミニボウルガウジで曲線部分を挽きます。
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同じ物が3個完成しました。
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本体底部にφ6.5の穴を開けてボンドを穴の内面に薄く塗り、足を叩き込みます。
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なかなかエレガントな足ではないかと思います。(笑)
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いちおう全ての加工が完了しました。
一旦バラしてオイル仕上をすれば完成です。
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青山バロックザール

今日は夕方から雨の中を上桂の青山バロックザールに行ってきました。
ベルリンフィルのカリスマクラリネット奏者ヴェンツェル・フックスの公演です。
しかも曲目はモーツァルトとブラームスの二大クラリネット五重奏曲、これは雨でも嵐でも行かねばなりません!!♬
他の演奏者はチェロ以外は神奈川フィルのメンバー、チェロの辻本さんの演奏は何度も聞いた事があります。
いつもよく聞いているCDはフックスと金沢OAKのメンバーによるものですがメンバーが変わるとまた違った響きとなります。ましてライブとなると演奏者も聴衆も一期一会の真剣勝負?ですからお互いに熱が入ります。
今夜は特にブラームスがすばらしかったです。
そしてアンコールは武満徹の「秋の歌」でした。
返りは雨もあがっていました。
スクリーンショット(2018-06-29 16.04.53)
 

金工旋盤用の木工バイト台の製作

ウエーブボックスの足を旋盤で挽く事にしましたが小さなパーツは木工旋盤より小型の金工旋盤の方が扱い易いのですが金工旋盤の刃物台では自由な曲線が挽けません。そこで以前から作ろうと思っていた木工バイト用刃物台を製作しました。
刃物の当たる部分は木だとすぐに摩耗するのでφ6のSS材を使います。手元にあったSS材は古い物で全面に錆が浮いていたので一皮むくことにしました。150mm長さのSS棒を自動送りで端から端まで挽きます。(自動送りなので両手で写真が撮れます!)
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錆を落としたSS材をさらに研磨しておきます。(錆びにくいように、また刃物の滑りがよくなるように)
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固定金具にするアルミアングルに高さ調整用の長穴を6.3mmエンドミルで加工しました。
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クロステーブルに固定する側は角度調整ができるように片側を円弧状の長穴に加工しました。
中心となる方を長めのボルトでクロステーブルに半固定し、エンドミルをクロステーブルのもう一方のT-スロットに合わせてアングルをゆっくり回転させればT-スロットにあった円弧状の長穴が加工できます。
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ウォールナッツの台座にエポキシで接着しておいた刃物台を取付けてできあがりです。
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さっそく試し挽き、材はローズウッドです。
刃物台がワークに比べて長いのでワークとの距離が少し長いですがコントロールはまずまずです。
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片持ちでの加工もこの程度の長さまでなら(50mmくらい)きれいに挽けます。片持ちの場合は刃物台はもっとワークに近づけられます。
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野山のおるごーる仙...

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