今日は朝から木工仲間である京田辺市のKさんの工房「ぶん」におじゃましてきました。


Kさんは京・木工仲間の会員で、毎年12月の「木のかおり」展の案内状をお願いしており、私は会の会計担当ですので、その代金お支払いというのが名目ですが、本当の目的は工房見学です。
以前にも2回程訪問した事はあったのですが、いつも会社の帰りで夜でしたのでゆっくりできませんでした。


Kさんは私と同じ学年で同じように今年退職されて同じように木工三昧の毎日を過ごしておられるようです。(笑)
彼の専門はウッドターニング(ろくろ、旋盤)で、その徹底的な懲りようたるや私も脱帽するぐらいです!!


京田辺は宇治茶の産地でもあるので、先ずはおいしいお茶を入れてもらって、お互いの近況などを話しながら、きょろきょろすると飾り棚にユニークな作品が・・・


左から少し偏芯させて挽いたユニークな花器、小物入れ2点(リチャード・ラファン風?)、偏芯させて挽いた小鉢?、木の葉を塗り込んだ盆


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下はミニチュアサイズのワイングラスで小さな黒檀の物は直径2cmくらいです。
そして他の3つはリングがしっかりはまっています。これは種を明かせば一本の木から細い持ち手の部分を削る時にリング状に残すのですが、本人はわりと簡単なテクニックと言われますが、それなりの技術、経験が必要です。


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はい、下、右のは2本もリングが・・・これ、1本目のリングを切り離した後はどうするのか? 片方にテープででも貼付けとくのかな?・・・聞きそびれました。
そして、左のボールですが、木工旋盤の経験のある方ならご存知でしょうが、真円を挽くのは非常に難しいワザです。
彼は、こともなげにああ、それは専用のジグがあって、簡単にできるよ!とおっしゃいます。後でそのジグを見せてもらう事にしました。


最初、私はこのボールの材は一位だと思ってましたが、よく生け垣に植えられている〈かいずかいぶき〉だとのことでした。


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これは漆で仕上げられた物ですが、Kさんは伝統工芸的な物ではなく独自にいろいろな技法を試しておられます。
(もちろん、ベースは伝統的な技法ですので、それを習得した上でチャレンジされるようです。)


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はい、これが球体を挽くための専用ジグです。そう、右側のポールの上部に付いてる左先のちっちゃい丸いビットが刃物です。ネジで半径を決めて、ジグのポストを支点にして回せばきれいな半円に削れるという算段です。


フーム、これは剛性を十分に取れば木でも小さな半径の物なら自作できそうです。問題は仕上げた半円の反対側を削る時のチャッキングですね。真空チャックを使うか専用チャッキングジグをこれまた作る必要アリ。ウーン!


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はい、これがKさん愛用のマシン、VIC MARC  VL-300です! このマシンを導入するために家まで改造して、土間に基礎を打って固定してあります。右側のテイルストックだけでも片手では持ち上がりませんから10kg以上あるかも・・・
そして超スロースピード(10rpm)が使えるのも作品の巾を広げるために必要なようです。


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マシンを見せてもらった時、チャックに不思議な物が・・・正方形の板に2本の釘が出てるんですが・・
Kさん、ヒントは周りにへばりついているオレンジ色の物だよと言われてよーく見ると、柿の皮でした!!
なんと彼は昨夜、渋柿の皮むきをこのVIC MARCでやっていたのです!! ・・・すぐに剥けるよ(笑)・・・


これもVIC MARCの超低速回転のなせるワザですね! 
私のマシンでやったら、顔面に柿がぶっ飛んでくること、受け合いです。


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他の部屋にも作品がいっぱい、家全体がギャラリーのようです。


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2階には漆の作業をする部屋があり、ここにはいろいろな漆でしあげた作品があったのですが、話に夢中になるあまり写真撮るの忘れましたー。


また、家の近くに木地作り等の工房があり、木材置場には彼が主に使う屋久杉、肥松、黒柿等の「宝物」が山のようにありました!


お昼で帰るつもりが昼食を近くのお米屋さんが経営するレストランでごちそうになりましたが、老人にとても優しいレストランで、65才以上の割引があり、安くてとてもおいしかったです。その後もKさん宅でコーヒーをいただいて、木工や他の趣味の話等、とても楽しいひと時を過ごさせていただき、帰りがけに近くのムサシへ寄って帰ると4:30をまわっておりました。


Kさん、今日は貴重なお時間、ありがとうございました。