時の音色さんから集塵ホース径の連絡があったのでダクトにφ43の穴を開けてさっそくテスト加工を行いました。
私の掃除機のホース径はφ40なので間に変換アダプターを入れて掃除機と接続しました。


まずは12mmのストレートビットで段欠き加工です。深さ3mm、巾10mmの段が一発できれいに加工できました。
集塵機能もOKで、この手の加工なら削り屑はほとんど外に出ません。
(下の深い楕円穴は別のトリマースタンドで試し加工をした痕なので気にしないで下さい。)


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次は止まり溝の加工をしてみます。フェンス(平行ガイド板)にストッパーを取付けます。
ストッパーの位置はワークの長さ、掘りたい溝の長さ、使用するビットの径と掘り込み深さにより変わります。


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ワークのどの位置に加工するかで、前後のストッパーの位置も変わります。
今回は前後のストッパーをビットセンターから同じ距離にしました。


移動量(前後のストッパーの間隔ーワークの長さ)+ビットの直径(深さをビットの1/2以上にした時)=溝の長さとなります。
実際にはワークに溝の位置をケガいて、目分量でそれより2〜3mm少ない位置にセットし、少しずつトリミングするのが確実です。(蝶番の取付等、溝巾の精度が必要な時)


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次はフェンスを反転して、溝切りカッターでの加工をしてみました。
溝切りカッターにはガイドベアリングが付いていますが平面に加工する場合はベアリングを使用せず、フェンスに沿わした方が安定して加工できます。


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今度はフェンスが使えない変形物や曲面への飾り面の加工です。
この場合最初の切り込み時のキックバックを受けやすいので注意が必要です。
キックバックが発生する原因は最初の切削の衝撃でワークが微妙に振動してプライムカット(通常の反対送り)の領域に入ってしまうためです。これを防止するにはビットの後方でワークがしっかり保持されて正常な送り方向に力がかかっていればいいわけです。


そこでこの赤丸の孔に差し込んであるスタートピンを使用します。
まずワークをしっかりスタートピンに接触させながらワークを前方に押し出すような感じで加工面をビットに当てます。
ベアリングにワークが接して少し前方に送ったら、もうスタートピンからワークが離れても大丈夫です。


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フェンスを使用しない場合は集塵能力は落ちますが、ないよりはずいぶんましです。またビットの下に落ちる分はこのフェンスの位置ではどうしようもないのでテーブルの下は粉だらけになりますが・・・デルタのルータースタンドでは集塵ホースを分割してテーブル下も吸引してますが、それでもけっこうこぼれますね。


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一応、これで完成ということにします。