先日製作した昇降盤用凹球面加工ジグを使って円を切り出してみました。

材料のセンターにセンターホールドピンの径プラス0.1mmの穴を開けます。
加工したい円の輪郭から1.5mm外側をカットして8角形にします。
今回はφ65と小さいので8角で十分ですがもっと径が大きい場合はそれに応じた多角形にしておきます。
(ブレードの厚みが3.2mmですから回転させて切れるのはこの厚さ以内です。つまり切削する円から3.2mm以内の出っ張りでないと回して加工できません。)
IMG_5998

平行ガイドにジグを固定しますが、固定位置はブレードの前方に近い位置にします。この位置はブレードの出し具合とも関連しますので特に決まった位置はありません。材料の厚さ厚さ、硬さ、予定の切削回数等で最適な位置を選びます。
最初はブレードの高さを3mm程度にして材料を半時計方向に回して切削し、徐々にブレードの高さを上げて行きます。
注意:間違っても材料を時計方向に回してはいけません!!
IMG_5999

けっこうきれいに加工できました。
IMG_6000

今回のこの円盤は外周をタイコ挽きにするので最終的には旋盤でタイコ挽きにしました。
この加工の場合は始めから旋盤でやる方が早いですが、今回はこのジグで試験的にカットしてみました。円盤を作る方法は何種類もありますがその用途に応じて最適な加工方法を選ぶ必要があります。
この昇降盤による方法は少々面倒ですが旋盤加工と同程度の真円度が得られました。加工できる直径はこの60mmくらいが下限と思います。どちらかと言うともっと大きな円を切り出す方が向いている方法と思います。でも大きくなると多角形にする手間がかかるので大きい方は300mmが限度でしょうね。
厚みも15mmくらいまで、どちらかといえば薄板の加工向きです。
IMG_6001