まず、ルーバーの羽板を支える櫛状の板を作ります。
16mmピッチで6mm巾の溝を等間隔に切ればいいんですが、これがなかなかの難物でして37本もの溝を切ると誤差の蓄積でヘタをすると設計値の長さからかなりずれてしまいます。
ジグはボックスジョイントでおなじみの物ですが、3mm巾のブレードで6mmの溝を切るためにブレードの右端(写真では左端)から正確に19mmの位置にピンの左端(写真では右端)が来るように3mmのピンが打ってあります。
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最初の溝を切りますが上下の板を2枚合わせて同時に加工します。
まず板の先端をピンに当ててカットします。次にブレードの厚み分だけ板をずらせてカットします。
これで板の端から10mmの位置に6mm巾の溝がカットできました。
この最初の溝はピッタリ6mmになるように正確にカットしなければなりません。
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カットできた溝の左端にピンが当るようにして2番目の溝をカットし、次にピンが溝の右側に当るようにずらしてカットすれば等間隔で6mm巾の溝が切れるという算段です。(写真の都合上反対側から撮っているので写真の右側が左手となります。)
しかし機械やジグには必ず若干のガタがあり、またそれぞれの癖を持っているのでそれらを十分に把握して相殺するような作業をしないと思った通りには仕上がりません。この辺は機械加工の勘どころと言うか機械加工とは言え、手作業に似通った熟練が必要な所です。
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正面のルーバーです。羽板を37本入れてみました。
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不要部分を切断し、雨仕舞の大面を取って2対の羽板押さえができました。
正面の長い方は設計値よりプラス1mm、側面の短い方は設計値通りに出来上がったので上出来でした!
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