毎日山ごもり

定年退職後、携帯電波の届かない山の工房に毎日こもって木工やオルゴール製作に没頭している仙人?のブログです。

2015年12月

100弁オルゴールの響板

来春の作業に向けて100弁オルゴールの響板の穴開け加工をしました。ベースプレートの下にメカが出ているのでけっこう複雑な形となっています。
おまけに巻き上げシャフトをサイドに出すためにマイターギヤを一段追加するのでそのための機構部品設計も兼ねての穴開けです。


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マイターギヤの部分は実際に取付けてみて穴加工を追加しました。


写真では追加のシャフトはまだ置いたままですので軸受けやハンドルの着脱方法、形状を考えなければなりません。


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表側は何事もなかったように取り付いています。
響板に取付けると音色も心なしか、しっかりしたように思えます。


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今年の工房での作業はこれで終了です。


来年もよろしくお願い致します。


アンティークオルゴール レストアその3


今日は工房の大掃除ですが、その合間にちょっと作業を・・・と言うより、作業の合間に小掃除という感じです。(笑)


切り替えレバーと表示プレートも鉄板だったので錆びを落として磨き、塗装をしました。


スプレー缶できれいに塗装するには下地の処理は言うまでもないですが、塗装する部品の温度を60℃以上に上げ、スプレー缶も45〜50℃の湯で15分くらい暖めておきます。こうすることにより、スプレー缶の内圧が上がり、塗料の粒子が細かくなって、ムラになりにくく、また部品に付着した瞬間に溶材が揮発するので立った面でも流れにくくなります。


今回使ったシリコン系塗料は指触乾燥時間30分と書いてありますが5分でOKです!
塗り終わったらストーブのそばで60℃くらいまで上がる位置にワイヤーを張って乾燥させておきます。


薪ストーブは遠赤外線も多く放射されているので理想的な焼き付け塗装です。


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アンティークオルゴールの箱ですが、実はこれが一番の厄介な物でして、響板が見事に割れています。そしてよく見ると前板の収縮により、響板で突っ張られて前板と右側板の下の部分の接合が外れて前板の塗装にも割れが入っています。


それに木工家のはしくれとして、どうひいき目に見てもあまり丁寧な造りの箱ではありません。(表面はきれいに仕上げてありますが見えない部分はかなり手を抜いてあります。)



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前板の底のラフな鋸目の部分に鉋を掛けてみると材質はマホガニーではないかと思われます。それに引き換え、この響板は普通は目の通った柾目材を使うんですが、なぜか目の粗い板目材が使われています。(なぜこんなアンバランスな使い方をするのか理解に苦しみます。)


この箱を修復するのは無理と考えて、この箱は取っておき、同じ形、構造の新しい箱を作ることにしました。
本体はマホガニーの在庫が無いのでサペリ、響板にはスプルースの柾目材を使います。



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アンティークオルゴール レストアその2

工房の大掃除を明日に延期してアンティークオルゴール、レストアの続きです。(いっぺんにやってしまわないとバラした部品やビスの組み立てを忘れてしまうので・・・笑)


一番手ごわいガバナーもバラバラに分解しました!左の赤い小さな玉はエアブレーキ(中央下の羽根車)用軸受けのルビー?です。
ビスの頭は1本づつ旋盤のチャックに銜えてスチールウールで磨いておきます。
古いグリスや油を灯油で洗浄してスチールウール"0000"で磨き、アルコールで拭いた後、CRCを軽くスプレーして、きれいに拭き取ります。


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無事、元通りに組立て完了です。
ウォームギアや軸受けにグリスアップして、動作も完璧!


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塗装の終わったベースプレートにスプリングモーター、シリンダー、ガバナーの順に取付けます。
スプリングモーター以外は全てノックピンが打ってあるのでチョー簡単です。
スプリングモーターはスパーギヤとシリンダー先端のピニオンギヤの噛み合わせだけなので、そんなにシビアではありません。




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最後にコーム(櫛歯)を取付けますが、これもノックピンが打ってあるので、ほとんど位置合わせの調整フリーです。
低音側(左側)だけ、ほんのわずか前後方向の微調整が必要でした。


まだ、ほんの僅かコームがシリンダーに近づき過ぎの感じもしますが、とりあえずはムーブメントの修復完了です。


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6曲の内、1曲は「君が代」であることがわかりましたが(これ、解らんかったら、あんた日本人ちゃうやろ!と言われそうです。)後の5曲は未だ、わかりません。その内2曲はなんか聞いたことあるような・・・という感じですが、たぶん編曲はスイスでやっていると思うので、これがまた微妙にアレンジされていることも考えられます。


アンティークオルゴール レストアその1

ムーブメントをバラバラに分解して各パーツを清掃、磨きます。


まずスプリングモーターのバネを完全に巻き戻した状態とし、コーム(櫛歯)を用心深く外します。
このコームには位置決めピンが2本打ってあるので一応、安心です。


かなり硬度の高い鋼のようでスチールウールでこすってもぜんぜん傷が付きません。
黒っぽい斑点はいくらこすっても取れませんが、これは黒錆のようなのでこれ以上、進行しないと思います。
(現物は写真で見るよりもっと光ってるんですが・・・)
肝心の櫛歯が変形したりするといけないのでこの程度に留めておきます。


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コームの背面ですが鋳物のチャンネルが鑞付けしてあります。
アンティークでは普通なんでしょうか?初めて見ました。コームの位置合わせを簡単にするためですかね?


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低音部のトゥースの先端です。この細い湾曲した針金がダンパーです。
3本くらいがトゥースの先端とわずかにずれていたのでヘッドルーペを掛けてピンセットで修正しました。


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シリンダーの表面はやはりニッケルメッキでした。
黄色〜茶色がかった斑点は素材の真鍮ではなく、ひょっとしたらシリンダー内部に充填されているレジン(たぶん松脂)が溶け出した物かもしれません。初め、中性洗剤とぬるま湯を付けてブラシでこすったのですが取れなかったのでアルコールを少量付けてこすったところ、簡単に取れました。アルコールが飛んだ所は白っぽくなるのでやはり松脂のようです。
白っぽい残さは中性洗剤で洗い流し、ぬるま湯で洗って低温ブローで良く乾燥させました。(熱風を当てると内部の松脂が溶け出して悲惨なことになるので)


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スプリングモーター部です。


スパーギヤやバレル(香箱)巻き上げハンドル等は真鍮製と思いますが、これもメッキされています。


総じてアンティークメカの方が現代の物より各パーツの分解が簡単にできるように作られているようです。


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さて、ベースプレートですが、これは亜鉛ではなく鉄の鋳物です。


表面はたぶんゴールドの塗装が施されていたようですが当時の塗料が悪いためか金色がほとんど飛んでしまっているようです。そして、お世辞にもきれいな塗装とは言えないのですが・・・裏面には流れた跡があるし、端面は塗るのか塗らないのかはっきりせい!という感じ!!


中性洗剤を付けてブラシでこするとまだらに金色となりましたが・・・これは真鍮のワイヤブラシを掛けて、脱脂を行い、アクリルスプレーで簡易焼き付け塗装をしようと思います。


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裏面は鋳物の吹きっ放しで黒皮のままです。


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どこにもメーカー名やロゴマークが入ってないのが少々気になります。(普通はベースプレートかコームに誇らし気に刻印されるんですが・・・)
シリンダーやスプリングモーターの側面にはシリアル番号、またはロット番号と思われる数字が刻印されています。


旋盤のジグ---主軸用ハンドル

旋盤でタップやダイスを使ってネジを切る時は主軸を手で回して加工しますが加工径が大きくなると主軸のチャックは直径が80mmしかないので回すのに骨が折れます。
そこで主軸の貫通孔を利用して簡単に着脱可能なハンドルを作りました。


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ハンドルの直径は160mmなのでチャックのちょうど2倍です。理論的には半分の力で回すことが出来ます。


構造は主軸の貫通孔に差し込んだロッドの先端に割を入れて、テーパー状のナットをネジで引っぱり、割を開いて主軸に密着させて固定します。


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下の写真が全てのパーツです。


左がマホガニーのハンドル、センターには市販のM10フランジナットを埋め込みました。
右上が製作したテーパーナットと市販のM10×110ボルト、樹脂製のノブです。
右下は主軸貫通孔に通すロッドで先端は内側をテーパー加工し、スリ割りが入れてあります。


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ロッドの先端にテーパー孔の加工をしている所です。
手持ちのテーパーリーマが長かったのですが、この旋盤の芯間ぎりぎりいっぱいで何とか加工できました。
この後、バンドソーで十文字に所定の位置までスリ割りを入れます。


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テーパーナットに回り止めキーの溝を1mmのエンドミルで切っています。深さは約1.4mmですが一回の切削は0.2mm程度にしないと怖いので、7回往復しました。


本当はこの加工はエンドミルではなく、フライス用の丸鋸刃でやれば効率的なのですが、まだ準備していませんので・・・


溝を切った後、1mm厚の真鍮板の切れ端を圧入してヤスリで仕上げます。


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シカモアの製材

今日は久々の製材です。先日の「木のかおり」展で購入したしシカモアの1枚を製材してみました。
人工乾燥材なので買ってすぐに製材できます。


乾燥材は価格が高いのですが、歩留まりがいいので、桟積みしたり、乾燥行程の手間や乾燥中の割れや捻れ、反りのリスクを考えるとかえって安いかもしれません。今回は4枚の共板を購入しましたが今日製材したのはその内の1枚の割れが入った物です。


楽器用に使われる物はみごとな縮み杢が入ったりしていますが、この値段ではそれはないでしょう。(笑)
それでも柾目に近い所ではシカモア独特の杢があります。
一番左のは15mm厚でけっこうきれいな板が取れました。右の短い3枚は割れの入った部分を取り除いたもので辺材部分には2枚目の写真のような杢が出ています。


シカモアはカエデ科の木ですが、板屋楓やハードメープルに比べるとかなり柔らかく軽いです。
さて何に使うかなぁ


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旋盤の改良の続き

旋盤の引き続いての改良はチャックハンドルです。


チャックハンドルはチャックの爪を開閉するための工具で頻繁に使用します。
当初はハンドルのレバーに赤い樹脂製のキャップが被せられているんですが、これが実にいい加減な代物で抜けやすく手触りも悪いんです!!


早速、ドゥエルカッターでφ12.7の丸棒を作り、中心にφ8、深さ43mmの穴をあけて圧入しました。
深穴と両端の面取りは木工旋盤で加工しましたが外周はドゥエルカッターの螺旋状の加工痕をそのまま残しました。
ちょうど滑り止めになっていい感じです。木工旋盤と違って切削油を頻繁に使用するのでその内にいい感じのオイル仕上げになってくると思います。(笑)


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旋盤のジグ---刃物ハイトゲージの製作

仕掛かりの旋盤用の刃物ハイトゲージですが、まだ直径の大きな6mmと10mmのエンドミルが入って来ないため、しびれを切らせて5mmのエンドミルで残りの加工を行いました。


ワークをクロステーブルに固定したバイスで掴んで加工します。


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加工完了です。細いエンドミルなのでフライス加工特有のリボン杢?の数が多いです。(笑)


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ヤスリで面取りしてスチールウールで磨いて完成です。


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使い方はクロステーブルの上に置いたゲージの先端を芯押し台に取付けたセンターの先に合わせます。


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センターの高さを拾ったゲージに刃物の先端が合うように刃物を刃物台に取付けます。


回転センターを使う加工の時はゲージは要らないんですがセンターを使う加工は滅多にないので、その都度センターを芯押し台に取付けるのはけっこうじゃまくさいんです。それにゲージの高さを一旦セットしておけば刃物台をクルッと回して見やすい位置で刃物の取付が出来るので便利です。


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旋盤の改良

注文していたクイックレバーが入荷したのでミーリングアタッチメントのクイル固定ボルト、旋盤の芯押し台固定ボルト、刃物台の固定ボルト、そしてミーリングアタッチメントのクイル固定ボルトをキャップスクリューからクイックレバーに交換しました。これでL-レンチなしで、迅速、確実に各部位をロックすることができるようになりました。


レバーのオレンジ色が映えます。(笑)


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刃物固定台はバイト固定ボルトへのアクセスがしやすいように15mmの高さのカラーを真鍮丸棒で作りました。


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芯押し台は2本のレバーが干渉しないようにカラーの高さを8mm変えてあります。


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これでかなり使い勝手がよくなりましたが、まだまだ改良する所はありそうです。
これから実際に使用してみて、ぼちぼち改良を加えて行きます。


アンティークオルゴールバラバラ事件

正月にゆっくり行うつもりのレストアの準備のために箱の接着部分を除く各部を解体し、内部のムーブメントを取り出しました。


CHANGE---REPEATレバーはリンク部分が外れていただけでCHANGEの位置にするとシリンダーがうまくシフトして、問題なく動作するようです。


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ガラスの内蓋の蝶番を外すのに短いマイナスドライバーが必要で、手持ちがなかったのですが買いに行くのも面倒なので先の傷んだプラスドライバーの先端をグラインダーで整形して作ってしまいました。柄は10mmの真鍮棒を最近仕入れた金属加工用の旋盤で挽いてみました。


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取外したムーブメントです。
部材の各部もしっかりと分厚いのでずっしりと重いです。
保存状態もそんなに悪くなかったようで櫛歯やその他の鉄のパーツも錆はほとんど浮いていません。


シリンダーは通常、真鍮の生地のままですがこれは真鍮にニッケルメッキを掛けてあるのかもしれません。
メッキがかかっているとレストアがちょっとめんどうです。


収録されている曲は6曲で全部、琴の曲のようです。私には曲名がわかりません。
レストアできたら、そのうち琴を演奏できる人に聴いてもらいましょう。


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一番気になっていた櫛歯の裏面も先端にロウ付けされたダンパーが変形せずきれいに付いています。
鉛のウエイトも白い粉(酸化鉛)を吹いていないのでひと安心!


ムーブメントの各部にはオイル分も残っており、あまり演奏されていなかったように見受けられます。
珍しいので購入したが家宝?として飾られて、代が替わって蔵に仕舞い込まれたままだったのかもしれません。


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シリンダーの両側面には識別番号らしき物が刻印されています。これは香箱側


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こちらはガバナー及びシフト機構側です。


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天板の絵は何かの木の花をバックに3つの静物が描かれているようで、その一つはクラリネットのようですが他の2つは中央部分の絵の具が剥げていることもあり、よくわかりません。


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これで構造が把握できましたのでわりとスムーズにレストアできるのではないかと思います。
一番の問題は響板の割れで、交換するとなると側板に溝を切って嵌め込んであるので側板の接着部分を外さなければならないのですが、この時代なら接着剤はニカワと思いますので蒸気か湯で外せるとは思いますが、塗装があるので塗装も剥離または欠落してしまうので、悩ましい所です。


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