毎日山ごもり

定年退職後、携帯電波の届かない山の工房に毎日こもって木工やオルゴール製作に没頭している仙人?のブログです。

2015年12月

100弁のオルゴールムーブメントが到着しました!


形としては50弁のムーブメントが2台並んで、右側のメカで左のメカを同期、駆動しています。
もちろん、左右のメカは同じ曲ですが楽譜、調律が異なり例えていえばピアニストの右手、左手の演奏を行ったり、片方が装飾音や通奏低音を受け持ったりという感じです。


通常のOrpheusと異なり同期用の歯車が底に出ているので直接台の上に置いて試聴することができません。
50弁が2台プラスαですから、重量もかなりあるので15mm厚の板を正確に45mmの長さに切って下駄を履かせました。
これでいつでも試聴できます!


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裏から見た写真です。


そんなにたいしたことやってないですね!
これであの値段するのはパテント料と編曲代でしょう。(ムーブメントを買った個人客は私が初めてらしいのでもともと出荷台数も非常に少ないと思います。)


香箱のロゴはいつもの個人向け「Sankyo」ではなく「Sankyo ORPHEUS」でした!


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早速試聴してみますが華やかな高音部に比べて低音部の響きが今ひとつ・・・
ムーブメントを共鳴箱に押し付けると豊かに響いてくれました。・・で、クランプで押さえて聴いてみました。


ファーストインプレッションは


1)編曲はなかなか良い。


2)取付けべースの剛性が弱い。
ごらんの通り、アルミ合金の1.5mm厚・・・全体の質量からすると、せめて3mm厚は欲しいところ・・・本当は5mm厚以上の亜鉛ダイキャストで作るべき・・・。
前述の共鳴箱に押し付けないと鳴らないのもこのベースプレートの剛性不足も影響していると思われます。また、心なしか金属板が鳴っているような感じがします。実際にはムーブメントだけで聴くことはないので木の響板にしっかり取付けることによって、この鳴りは収まると思いますが、通常よりぶ厚めの響板が必要と思います。樹種も吟味する必要有りです。


3)ゼンマイ巻き上げハンドルの位置が最悪!
ケースの後にハンドルが突き出るような位置に付いていますが、私が作る場合はこの100弁Orpheusの優れた基本性能を最大限発揮させたいのでかなり大型のケースとなり当然重くなります。そんな大きく重いケースの後に手を入れて巻くなんてできません!! またお尻にちょこんと尻尾が付いてるようで何ともみっともない形です。
これはアンティークの大型のシリンダーオルゴールのようにケースの側面に埋め込んだり取外し式のハンドルにするべきです。


少々辛目のインプレッションになりましたが私としてはOrpheusの優れた基本性能を出来る限り引出したいのとそれに伴う使用感、ルックスも良くしたいという要望からです。特に量産品で消耗的な製品ならいざ知らず、高級なオルゴールですから、世界一をめざすなら、使用するパーツにはこだわった一級品を使うべきです。100年、200年と使い続けられてこそ、その名が残ります。昔のアンティークオルゴールを見て聴くとその製作者、職人の心意気が伝わって来るような気がします。


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メインの工房は丸太組のトタン浪板葺きなのでその接合部は必然的に隙間だらけです。


隙間にはプラスチックの中空層板を張っていたんですが紫外線で劣化して、触るだけでぼろぼろと落ちるようになって来たので弱い所から順次張り替えです。


今回はプラ板は見た目も悪いのでやめて、潤沢にある桐材と、木彫オルゴールを作った時に出たシナの薄板を使いました。
どちらも柔らかく、軽いのとシナの薄板は3mm以下なので丸太組のイレギュラーな寸法、形にしなやかに沿ってくれます。


窓の上は2×4材の枠が入っているのでとても簡単です。


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丸太の筋交いや補強材が入っている場所は非常に面倒です。


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今回は特に劣化が激しい3カ所を修理しました。
浪板や丸太の丸い部分との接合部には少し隙間が残りますが、スポンジ等を詰めることにします。


脚立の上で作業をしていると汗ばんでくるほどです!


これで少しは省エネで薪の消費量が減るかもしれません。


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