毎日山ごもり

定年退職後、携帯電波の届かない山の工房に毎日こもって木工やオルゴール製作に没頭している仙人?のブログです。

2016年01月

ムーブメント側のマイターギヤと高さを合わせるために軸受けとなる6角棒の頂部をフライスで削ります。
この加工はフライスならではのもので、両面を2.5mmずつ削るのにこんな小型のフライスでも10分とかかりません。


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6角棒を連結するアルミのアングルの一辺も3mm削ります。
機能的には削る必要はなく、響板裏側の見えない部分に取り付きますのでパーツとして見た目のバランスだけです。
本当はこのアングルも真鍮にしたかったのですが、真鍮アングルは4mの定尺でしか買えなかったので、断念しました。
(金色塗装でもするかな?)


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フライス加工の場合、いかにワークをしっかりと正確に固定するかです。刃物の選定や一回の切削量、送り速度も重要ですが、もちろん木工の場合でもこれは同じですね。


フライスマシーンは木工で言うとオーバーヘッドルーターみたいな物ですが、これがあると加工の巾が一気に広がります。
旋盤だけだと基本的に、丸物の加工しかできませんがフライスを追加するとそれに加えて平面、工夫すれば曲面の加工も可能になります。


ということで、まずまずの出来に仕上がったと思います。


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ラチェット機構の形が整ったのでいよいよ響板に取付けます。
シャフトの高さを合わせるために取付部をトリマーで1.5mm掘り下げ、歯車やボスの当る所を現物合わせで削っていきます。


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なんとかうまく取り付きました。


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実際に動かしてみるといろいろと修正したい部分や微調整の必要な部分が出て来ます。
写真は巻き上げレバーを降ろして演奏する時に自動的にラチェット機能をフリーにするロッドですが、支点の高さとロッドの角度を変更した方がよさそうです。これは板金金具を一から作り直しです。


机上の設計通りではなかなかうまくいかない部分もあります。


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なにはともあれ、うまく動作してくれたのでやれやれです。


これで箱の具体的な設計にとりかかれます。


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工房への登り口の水仙がもう咲いています。


水仙は水辺に向かって咲くイメージがあるのですが、ここの水仙は「長岡のニューイングランド」を見下ろして咲いております(笑) ここは南東向きの斜面で午前中はとても日当りがいい場所です。


我が工房の花壇にも水仙が植ってますが3月にならないと咲きません。
うちの花壇は2月末にならないと日が当たらないんです・・・。




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いよいよラチェットの歯車の製作です。


ロータリーテーブルに主軸から外した3つ爪チャックをセットして、アーバーの先に歯車を取付け、0.6mmのサイドカッターで22.5°毎に切り込みを入れていきます。16枚の鋸刃状の歯車となります。


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16本の溝が切れたら、溝に対して50°のカットが出来るようにフライスの主軸を下げて、22.5°毎に切っていきます。
こうすることによって鋸刃状の三角刃が16枚できます。


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カットできた刃をヤスリできれいに仕上げます。


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これがけっこう根気のいる仕事でして・・・今は専用の自動マシンや転造でできますが、昔の職人さんは手で切ったんでしょうね。このラチェット歯車は性質上そんなに精度は必要としませんが、一般的な歯車はその刃の精度が命ですから、さぞかし大変だったでしょう。


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やっとラチェット機構の形ができました!
スプリングの効き具合も程よく、思いのほかスムーズに作動します。
まるで自転車のペダルをこいでいるような・・・そうです自転車の後輪のフリーホイールも基本的にこれと同じ構造です。


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歯車のボスにシャフト固定ネジの下穴を加工しますが、真鍮材を加工する場合はドリルの逃げ角を小さめに研いで加工します。それでも油断すると食い付いた場合にバイスごと持ち上げられますから必ずクランプでホールドしてから加工します。こんな細いM4の下穴φ3.2でも手では押さえきれません。もっと大径の穴加工の時はバイスの両端をクランプします。


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全ての部材が揃いました。


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軸受け部分はまだ未完成ですがだいたいの形になってきました。本来はオルゴールムーブメントと一体の形になっていればベストなんですが、そう言う訳にもいかず響板を介して取付ける形としました。


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巻上げレバーのボスにレバー取付用のM3タップを立てます。
実は垂直に立てるのはけっこう難しく、最初の1ターンでほぼ決まってしまい、あとは修正が効きませんから、タップの刃が食い付くまでは左右から確認しながら慎重に加工します。
写真のようにわりと深い穴で下穴が垂直に開いていてもだめで、タップに無理な力が加わったりして折れやすくなったりします。


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レバー先端の木製ツマミをホールドする部品です。
頭にはマイナスネジ風のスリ割りを入れておきます。
オークションで4枚¥800で入手したサイドカッターと先日作ったアーバーが大活躍です。(笑)


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レバーが2本完成しました。


4mm厚の真鍮フラットバーは思っていたより簡単にバンドソーでカットできました。
恐るべし、LUXO の実力!!


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ラチェットの爪を引っ張るスプリングも付いたのであとは心臓部の歯車です。


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今朝は工房もこの冬初めての積雪がありました。


昨年の正月に比べればほんのわずかですが、薪ストーブをガンガンに焚いてもけっこう寒い一日でした。



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ラチェット式巻き上げ機構を作るのは初めてなのでとりあえず考えた図面を元に製作にかかります。
この機構が成功しないと箱の設計も進みません。


まずφ25の真鍮棒から巻き上げレバーのボスを作ります。


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この機構の中心部であるラチェットの歯車部分です。先端の鍔の部分に鋸形の刃を刻みます。


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主要パーツの部材が揃いました。


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新規製作に備えて人工乾燥材のシカモアとさいかちを製材してみました。さいかちは3年半くらい前に購入して桟積みにしてありましたがほとんどあばれがないので板に挽けそうです。



とりあえず板に挽くための準備として平面と矩出しを行いました。
右の4枚がシカモア、左の2枚がさいかちです。



シカモアはカエデ科の木でヴァイオリンの裏板に使われることで有名です。この材はそれほどきれいな杢ではないのでわりと安かったのですが・・・。


さいかち(皂莢)はちょっと珍しい木ですが、日本の固有種で、豆科の木です。その実(豆)の鞘にサポニンを多く含むため、昔から漢方薬や石鹸として使われたらしいです。
材として市場に出るのは珍しいと思いますが茶室の調度品や道具に使われるらしいです。






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金属用旋盤は木工用に比べてアタッチメントや専用工具がはるかに多いです。
特に細かいパーツや工具類は金属の削り屑に覆われてしまうと見つけるのも大変で、取り出すのもいやになります。


そこでL-レンチ立て付きの浅い箱を端材で作ってみました。
枠はカリン、底板は黄檗、L-レンチ立てはブビンガです。


これはなかなか使い勝手が良いです!


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100弁オルゴールの巻き上げレバーのおよその形が浮かんできましたが、まずレバーの長さを決定しなければなりません。



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レバーの長さは80mm程度が適当では?と思いますが、90、75、60、45mmの4種類の長さを試せるようにを端材で作ってみました。


箱のサイズも関係しますが、やはり75〜90mmがベストのようです。これならお年寄りで指の力の弱い方でも簡単に巻き上げ出来ると思います。


実際のレバーは4mm厚の真鍮フラットバーを切り抜いて製作します。また取付けは写真のように後ろではなくケースの右横方向でアンティークオルゴールのようなラチェット式となります。


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響板へのムーブメントの取付ですが、あのJIS規格の無粋な6角ナットの先にM4のネジが頭を出していてはさらに興ざめなので真鍮で袋ナットを製作してみました。
うん、これならまずまずのできかな? ちょっと袴部分が高すぎたかも?


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昨日加工したアーバー本体をバイスで掴んでバンドソーで切断します。


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旋盤には突っ切りバイトがありますが、このバイトで切断するのは非常に切削抵抗が大きく、SS材のφ34丸棒を切断するのはとても無理です。バンドソーで切断して切断面をバイトで整えた方が早くきれいに仕上がります。


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なぜか途中写真なしで完成してしまいました。


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カッターを装着して組立てた所です。設計では5mm厚まで装着可能ですが、私のフライスでは2mm厚が限度です。
写真は0.6mm厚と1.2mm厚のカッターです。


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早速フライスに装着して端材の真鍮角棒で試し切りしてみました。


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加工面です。上が0.6mm、下が1.2mmのカッターです。
端材の端面はバンドソーで切断した面ですが加工面の差が歴然です。


主にマイナスネジのスリ割り加工やキー溝の加工等に使うつもりです。


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