2016年10月
サイクロンのトップに小型の集塵機を取付けました。
これは今までLUXO(卓上バンドソー)の台の下に置いて使っていた物ですが、ファンのインレットにはファン保護用の粗いネットがあり、粗い切り屑が堆積して、すぐに詰まってしまうんです。それで最近は別の掃除機のホースをLUXOにつないで使っていましたがサイクロンを間に入れれば切り屑はすべて下に落ちるのでネットが詰まることはないはずです。
集塵機の出口には折り畳まれた紙のフィルターが付いているので室内の空気もそんなに汚れないでしょうし、長持ちすると思います。。
集塵機を付けたままだとLUXO専用となってしまうのでネジ2本で簡単に取外せるようにしました。
もちろん、この集塵機をつけたままでサイクロンのインレットに掃除機のホースを取付ければ掃除機にもなりますが・・・
LUXOの下を整理していたらこんな硬質ゴム製の変換アダプターが出て来ました。
なんと片方がサイクロンの40Aパイプにピッタリで反対側は2重になっていて内径40mmと外径34mmの2種類のホースが接続できます。
今日(10/7)から大分県国東市にある濤音寮(とういんりょう)へ行ってきました。
国東へは徳山からフェリーに乗りますが、5時間毎にしか便がないので12時出航の便に乗るべく、朝4時半に出発、10時半に徳山港に到着できました。
フェリーが大口を開けて接岸してきました!
フェリーに2時間も乗ると飽きてきます。
そんな乗客を飽きさせないためのアトラクション!?ではありません。
甲板の排水溝が詰まった?ため水圧で流しているんですがホースのノズルの先にぼろ布を巻き付けて排水溝の穴に突っ込んで押さえるんですが、作業員の股の下から猛烈な勢いで水が戻って来ます。分厚いカッパは着ていますが多分、彼は下着までビチョビチョでしょう。
何回か作業を繰り返すうちになんとか開通したようです。(拍手!!)今日は暑い日だったので良かったですが寒い風の強い日にはできないですね!そしてこれは若いクルーの作業です。(笑)
フェリーが竹田津港に到着し、10分足らずでめざす濤音寮に到着しました。
濤音寮は明治中期に建てられた木造の3階建てでその造りはまるでお城のようで非常に珍しい建物です。
https://www.facebook.com/touinryou/?hc_ref=PAGES_TIMELINE
当初は造り酒屋の母屋として建てられたようですが現在ではその作りを生かしてギャラリーとカフェ、そして当主の表具師作家さんの工房にもなっています。
玄関はもちろん、たくさんある部屋の随所に美しい曲線や格子窓を取り入れた創作屏風や額等が展示されています。
そしてこの和室にしてはとてもよく響き、音の通りが良い部屋で私と時の音色さんの作品展示とコンサートを明日と明後日の2日間で計3公演を行いました。(作品展は15日までやっています。)
また初日には地元OBSのTVや大分合同新聞の取材も受けたので地元の方々には見ていただけたと思います。
もともと周りが静かなこともありますが、この濤音寮、実にオルゴールの音が良く響くのです。
ガラス障子をすべて開け放しているにもかかわらず、コンサート会場で鳴らしていると広い館内のどこにいても聞こえます。
初日の公演は「かぜ、おと、おるごーるのしらべ」と題したコンサートでしたがこの地は本当に「風」が感じられます。
2日目の夕方は「宵待コンサート」でしたが、かすかな虫の音やライトアップされた庭の木々達も彩りを添えてくれたようです。(蚊の多さにはちょっと閉口しましたが・・・笑)
日曜日の朝は裏山?の鬼塚古墳に連れて行ってもらいました。
古墳の脇にあるこの樹の佇まいには圧倒されるものがあります。なにかすごいパワーを感じました。
私はコンサート終了後大きなオルゴールのみを撤収し、車に積んで月曜日の朝、後ろ髪を引かれる思いで快晴の国東を出発して帰路につきました。
国東でお世話になった皆様、コンサートを聴きに来て下さったお客様や出展されていた工房の方々、ありがとうございました。
全てのパーツが完成しました。
左からダストを捕集するペール缶、サイクロンのコーン、ペール缶の蓋に取付けたコーンの保持枠、サイクロンのインレット部分とトッププレートです。
各パーツを組立てました。
トップに垂直に出ているパイプが掃除機や集塵機の接続口です。このパイプはコーンの上部から少し下まで貫通しています。(O-リングでトッププレートに固定してあるのでサイクロン内部への突き出し長さが調節できます。)
水平に出ているパイプがインレットでここに吸引対象物からのホースを接続します。
サイクロンは上部の円筒形のバレルと円錐型のコーンとで形成され、内部で高速の旋回流を作って遠心力でダストはコーンの壁に当たり、大きい粒子は重力により下に落ちて下部のペール缶に捕集されます。一定以上の質量の粒子が取り除かれた空気だけがトップのパイプにより吸引されて出て来ます。コーンの下方へ行く程直径が小さくなるので旋回流の速度が上がり、遠心力は増大します。どの程度の細かさの粒子まで捕集するかは流速とコーンの寸法等で決まります。
とりあえず掃除機を接続してボール盤の周囲を掃除してみました。
ペール缶の蓋を開けてみると吸い込んだダストが奇麗にドーナツ状に溜っていました。
これはサイクロンが正常に働いて内部で高速の渦流ができている証拠です。
よく見るとけっこう細かいダストまで捕集されているようです。
ワッシャーを一枚吸い込んだようですが鉄のワッシャーは質量が大きいので中央部に、同じ木片でも大きな物は中央よりに、細かい物ほど遠心力で外周に落ちているのがよくわかります。
上の試験に使った掃除機は布製フィルタの古いタイプなのでフィルタの目詰まり等を試験するのはわかりにくいのでカートリッジフィルタを使ったリョービの掃除機でさらにテストをしました。
これは卓上バンドソーのダスト吸引と床の掃除を少しした程度でまだそんなにダストは溜っていませんが、写真のようにフィルタにはびっしりと細かいダストがこびりついています。まだこの程度では吸引力はそんなに落ちていませんがこの状態でとりあえずテストをしてみます。
フィルタに付着したダストを掃除機の捕集ケース内に落としてフィルタをきれいにしました。
掃除機のダストを全て取り出し、掃除機のインレットにサイクロンを接続してこのダストを全て吸引します。
ほとんどのダストがサイクロンのペール缶に捕集されました!
そして、掃除機のダスト捕集ケース内にはほんの僅かな細かいダストが落ちています。
フィルタは目視ではダストが付着しておらずきれいなものでした。
一応、大成功ですが吸引装置の能力が変わるとサイクロンの特製や性能は変化します。
まず、充分な流速があることと、ホース等の接続部分にリークがないことです。どちらにしてもフィルタはいつもきれいな状態でなければなりません。また、吸引装置はモーターの回転が十分に上がった状態でないとサイクロンは正常に働きませんから始動時にダストを吸い込むとフィルタまでダストが行ってしまうことになります。
バレルの接着ができました。若干のスキマのある部分に木の粉を混ぜたエポキシ樹脂を練り込んで乾燥後、内面を平滑にします。
インレットの穴を開ける位置を決定し、ケガキ線を入れます。
正方形の合板でサンドイッチにしてボール盤にしっかり固定し、φ45.8のフォスナービットで慎重に穴開けします。
VU管は外径38mmなのでクリ小刀とヤスリで拡げながら調整してぴったり合わせます。
シリコンコーキングをバレル側に均一に塗ってインレットパイプを接着します。内側にはみ出したシリコンを奇麗に均しておきます。
コーンの下側を受けるテーパー面にもシリコンを均一に塗っておきます。
これによってコーンを上からインレットで押し付けるとパッキンなしで完全なシールができます。
インレットの外側も念のためシリコンでコーキングしました。
トップのバッフルにインレット部を接着します。内側にはみ出た接着剤はシールの意味も兼ねて拭き取らずに残しておきます。
インレットパイプにはホースを抜き差しする時にかなり力がかかるのでサポート金具で補強しますがその取付ブロックも接着しておきます。
明日には試運転ができそうです!
サイクロンのインレット部分を形成するコーン上部のバレルをどうして作るか悩みましたが、ここは一発、得意の木工のワザで木を使って作ることにしました。
採用したのは菓子折り等の角に使われる曲げ木の技法の一種で曲げる部分の内面に多数の切り込みを入れて丸める方法です。
バレル(円筒)の内径と板厚から外周と内周の長さを計算し、切り込みのピッチと切り込み巾を割り出します。
今回はコーンの最上部の内径205mm(内周644mm)から1.6mmのブレードを使って12.5mmピッチで51本の切り込みを入れることにしました。実際には長めに作って内径が205mmピッタリになるように合わせます。
ポイントはコーンにスムーズに接続することです。
切り込みはいつもの等ピッチ切り込みジグに新たに12.5mmピッチ、切り込み巾1.6mmのガイドを設けて加工しました。
材料は軽い桐の柾目材で切り込み深さは14mmとしたのでつながっている部分は表面の約1mmです。
板の外面を水拭きしてから切り込みに接着剤をたっぷり塗り付けて一気に丸めてゴムバンドを掛けます。
はみ出した接着剤を拭き取り、このままで一晩放置しておきます。
本体の組み立ても完成しました。トップの掃除機を接続するパイプは0-リングをかませてフランジでネジ止めしてあるのでシールは完璧でおまけに試運転時にサイクロン内への突き出し長さが調節可能です。
サンダーやバンドソー等細かい切粉の出る機械に掃除機や集塵機を接続するとすぐにフィルターが目詰まりして吸引能力が低下してしまいます。
そこでサイクロンによるプレコレクターを作って接続することにしましたがサイクロンに必要なテーパーの付いたコーンをどうするかです。インターネットで調べると板金で自作している物やいろんな物を流用した作例がありますが、曲面の板金技術は持ち合わせてないので、コストが安くて手っ取り早く使えそうな物に工事現場でよく使われているカラーコーンがあります。今回の用途には小さい方の「ミニコーン」が最適と思われたのでこれを買ってきました。
まず、不要部分を鋸でカットします。カッターナイフより早く安全に切れます。
切断面をカッターナイフで奇麗にしようと思いましたが食い込みやすく思ったよりきれいになりません。
そこで、もしや!と思って使ってみたこのちびカンナが実にうまくきれいに仕上げることができました。力もいりません。すぅ〜っと削れます!(コーンの材質はポリプロピレンです。)
取付、固定用のバッフルを3枚作りますがセンターに大、中、小の3種類の穴を開けます。
小はフォスナービットで開けられますが、中と大はこの恐ろし気なカッターで切り取ります。
一応、先端に超硬チップが付いていますがどう見ても剛性が低そうであまり使いたくない工具です。(笑)
まぁ今回は相手が合板ですからクランプできっちり固定して作業すれば大丈夫でしょう。
3枚のバッフルに穴加工ができました。2本のVU-40AのPVC管はインレットとアウトレット用のパイプです。
(コーンと合わせて¥1,000以下、シナ合板・・贅沢ですね!・・は頂き物なので¥0です。)
コーンを保持するバッフルの支柱には先日の椅子の脚の端材を使います。
栗です!エンタシス風の曲線も入って超豪華ですね!!
野山のおるごーる仙...