筋向かいの布袋弘法さんからお茶のお誘いがあり、いつものとおりマイカップを片手に行くと「今日はクロモジ茶やで!」「・・・そんな茶があるの???」
袋を見ると「ふくぎ茶」と書いてありますがこのお茶の産地、隠岐諸島の中ノ島ではクロモジのことをふくぎと言うらしいです。
で、クロモジとはそうです、和菓子の楊枝に使われるあの黒文字です。
クロモジはクスノキ科の落葉低木であの楊枝特有の爽やかな香りのする木で昔は石鹸や香料にもよく使われたそうです。
匂いの主成分は多分リナロールやリモネンだったと思います。リナロールはローズウッドから採れる精油にもっとも多く含まれているらしいですがクロモジはローズウッドとはまったく違う香りですね。
このクロモジ茶は水から煮出すということなのでお茶が沸くまでしばしの間効能書きを読んだり、隠岐諸島に付いての談義!
しかし、これは正にクロモジの枝と材をササガキにした材木そのものですな!(笑)
いやいや、どんなお茶になるのか楽しみです!
私は在職中に隠岐島にはしょっちゅう仕事で行ってましたが、こんなお茶は聞いたことがありませんでした。
隠岐は島前と島後に別れ、私が行っていたのは一番大きな島後の隠岐島で中ノ島は島前にある島とのことで、ふくぎ茶(クロモジ茶)を飲むのはこの島だけらしいです。
湯が沸いて来ると部屋中がクロモジの良い香りで満たされて来ました!
一口飲むと、香りはもちろん、味も爽やかでとても美味しいお茶です!!
色も少し赤味の強い琥珀色で、これはガラスの器に入れればさぞかしきれいでしょう!
なぜ、このお茶が一般的にもっと飲まれないのか不思議ですが、製法はいたって簡単なようですのでクロモジの木を大量に手に入れて、そのうちに自家製のクロモジ茶を作って野山工房の名物にしましょう!