毎日山ごもり

定年退職後、携帯電波の届かない山の工房に毎日こもって木工やオルゴール製作に没頭している仙人?のブログです。

2018年12月

毎日、山ごもり
定年退職後、携帯電波の届かない山の工房に毎日こもって木工やオルゴール製作に没頭している仙人?のブログです。

ミニボール盤の改良完了

ミニボール盤の昇降装置が完成しました。
上下のフランジナットを桜材のCチャンネルでつなぎました。上のフランジナットは固く締まらないようにほんの少し遊びを持たせてCチャンネルに固定してあります。こうすることにより長ネジと2つのフランジナットが干渉せずに非常にスムーズに動きます。

午前中に完成したので午後から工房の整理を少しだけして今年の作業は終了です。
来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
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ミニボール盤の改良

PROXXONのミニボール盤、以前にドライブベルトをオリジナルの平ベルトからネオプレンの丸ベルトに変更改造してからとても調子よく使っていますが、唯一使いにくいのがヘッドの高さ調整です。
このクラスのボール盤にはラック&ピニオンによる高さ調整機能はなく、高さの微調整をするのがやりにくくて面倒です。そこで大型の卓上ボール盤のようにハンドルで調節する方法を考えました。
まず構造を考えて(これはだいたい前の晩に考えます・・笑)使えそうなパーツをジャンク箱から引っ張り出して並べます。
ヘッドの昇降はM10の長ネジで行うことにしました。
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内径8mmの砲金製軸受けがちょうど2個あったので長ネジの両端を8mmに削ります。
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上になる方はハンドルが付く分長くなるのでブレないようにセンターを押して切削しました。
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ボール盤の支柱の上端にM6のタップを立てますが径が20mm、長さが450mmもあるので旋盤の主軸貫通穴に通らず、また北川のボール盤の加工可能高さを越えているので手持ちのドリルで加工しました。
支柱をバイスでくわえてワークベンチの穴に差し込み、クランプでしっかりベンチに固定して2,5mmの下穴から加工しました。M6なのでこれを4.8mmのドリルで拡げます。
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M6タップでネジを切ります。
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昇降機構がほぼできあがりました。
ヘッドは2枚の角型フランジ付M10ナットで挟んで、長ネジを回すと挟まれたヘッドが上下に動く形です。このフランジ付ナットは何かに使えるだろうと以前に買ってお蔵入りしていた物です。
長ネジの上下の軸受けに当たる部分にはダブルナットを噛ませて回転が安定で滑らかになるようにしました。
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さて、このハンドルを付けたいわけですが穴の寸法が全く合いません!
ジャンク箱にあった大きめのT溝ナットを加工してアダプターを作ることにしました。
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旋盤のチャックを4ツ爪に交換してT溝ナットを掴み、長さの半分だけハンドルに合わせて外周を削りました。
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ハンドルの取付面中央部には分解した時のグラインダーの擦り傷があったのでフライスで0,5mmほど削ってフラットにしました。
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取付完了です。
ラック&ピニオンによる昇降に比べるとハンドルをたくさん回さなければなりませんが(M10ネジを使ったので一回転で1.5mmしか移動しません。100mm動かすには67回も回さなければなりません!)このミニボール盤の用途ではそんなに大幅に動かすことは少ないのでまあいいでしょう。それよりも微調整が簡単にできることで使用時のストレスがかなり解消されると思います。
後は上下のフランジを固定するステーを作って取付ければ完璧ですが今日は時間切れでここまでです。
調子が良ければもう一台ある中型のボール盤も昇降装置を考えましょう。
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雪景色

今朝は今期一番の冷え込み、工房への登り口付近は民家の屋根にもうっすらと雪が積もっていました。
気温は低いですが風がないので気持ちのいい朝です。
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工房の敷地内は一面雪景色でした。
朝8時、工房室内の気温は0.5℃、外気温は0℃でした。
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スペシャル積み木

大量の積み木です。これ、端材でできそうな感じがするんですが実はできないんです。
できないことはないでしょうけどこれだけ数を揃えるとなるとマチマチの寸法の端材から揃えるのは並大抵ではありません。
結局、良材から切り出して作った正確な直方体を同一寸法にカットしてできたのがこれらです。
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収納用の箱も作らなくてはなりません。
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重箱ではないですが3段重ね蓋付きです。(笑)
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蓋を開けるとこんな感じ
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しかし、これ部屋中に散らかしたら大変なことになりそうですね!(笑)
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デジタルリードアウトの修理

メインのプレーナーDEWALT735に付けているデジタルリードアウトのON/OFF&Cal.ボタンが効かなくなってしまいました!
以前からちょっと不調でその兆候はあったのですが・・・
これが無くてもプレーナーとしては問題なく使えるんですが、これに慣れてしまうとこの機能がないと不便なんです。
しかたがないので分解して様子を見ることにしました。
プレーナーから取外して装置の裏蓋を外しました。デジタルノギスと同じ原理ですがグリーンの基板のような物がベッドからカッターヘッドのナイフ先端までの間隔、つまり削った板の厚みを測定するためのスライダーの位置を読み取る磁気センサですね。両側のリン青銅の板はスライダーの滑りをよくするためとスライダーが直接センサに触れないようにするためのスペーサーのようです。
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センサ基板を外して、その奥に付いている液晶とスイッチボードを取り出しました。
たぶんON/OFFスイッチの接触不良と思われます。
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液晶の横に付いている3つのスイッチのコンタクト部分です。
特に異物や汚れ等は見当たりませんでしたが無水アルコールを付けた布で清掃しました。
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こちらはスイッチの裏側ですがこちらも目立った汚れ等はありません。
アルコールは使いたくないので清潔な筆の先で掃除しました。念のため上下のメンブランを入れ替えてみました。一番下のスイッチは電源ON/OFFとCal.なので頻繁に使いますが上のスイッチはmmとinchの切り替えなので一旦設定すれば使うことがないからです。
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ON/OFFスイッチは元通り軽快に作動するようになりました。mm/inch切り替えも問題ないようです。コンタクトとメンブランの間に微細なゴミが侵入していたのかもしれません。(なんせダストの多い環境で使うわけですから!)
DEWALTに元通り取付けました。
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適当な板を削ってキャリブレーションを行いました。
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削った板の厚みをノギスで測って確認しました。→→→OK!
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FUJIのオルゴール修理完了

蓋の後角の欠けた部分はエポキシ系接着剤に黒檀の粉とローズウッドの粉を調合して練り込んだ特製パテで補修しました。(チョコレートのようです・・・笑)
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硬化時に垂れるのを防ぐために周囲に剥離紙を貼付けておきます。
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硬化したらカンナ、ノミ、小刀で削って形を整えます。
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蝶番はメッキが剥げて錆びていたので同じ寸法の真鍮製に交換しました。
リボンの付いたビロードの内張りを元通りボンドで貼付けて完了です。
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蓋もピタッと収まりました。
修理をしていて気付きましたが箱の材には桂が使われて合板等は全く使用されていません。
最もこの頃はまだ合板がなかったかも知れません。あっても高価だったのかも?
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 Oさん、思い出のオルゴール、復活しました!
櫛歯はちょっと折れてますけどそれなりに白鳥の湖のメロディは響きますよ♬ 

FUJIのオルゴール修理

昨日はOさん宅にカーリングストーンのオルゴール(ソルベーグの歌)を納めに行って来ましたが机の上にさりげなく置いてあったこのオルゴール、Oさんが少女時代に誕生日祝いにもらった思い出のオルゴールなんです。
しかしOさんの子供達が小さい時に投げて遊んだりして壊れているんですが、なんとか直らないでしょうか?
ということで持ち帰りました。
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当時、流行の宝石箱に組込んだタイプです。
ムーブメント側のコンパートメント上部には多分塗装した板が貼付けてあったはずですが外れてありません。
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箱の大きなダメージはこれ!蓋の後の接合部分が欠けたり接着がはずれたりしています。
そして蓋の枠と天板の接合部付近で見事に割れています。
しかし接合部で外れずに天板が割れたということはこんな小さな箱でもしっかりとした造りと丁寧に組立てられているということです。
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もう一カ所は底の足が一つ欠落しています。
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肝心のムーブメントは櫛歯が無惨にも3本折れてしまっています。
メーカーは「FUJI オルゴール」でこの会社は静岡県の旧清水市にあったオルゴールメーカーでその母体は戦前の東洋時計であり、その後継の富士時計が昭和24年になくなってその後立ち上げられたオルゴールメーカーで1970年代まではオルゴールを製造していましたが現在はありません。そのため櫛歯が折れていると致命傷です。
そのことをOさんに伝えると思い出の品なので櫛歯が折れていてもそれなりに鳴ればかまいません。ということでしたので修理にかかりました。
しかしこのムーブメントを見るとネジ類は全部マイナスネジが使用されているのでおそらく昭和30年代の物と思われます。ネットで調べるとFUJIのオルゴールはオークションで出ていますが全部プラスネジを使った比較的新しい物が多いようです。
そしてこのシンプルかつ繊細な造りのストッパーを見てください!
箱の後板の蝶番部分に開けた穴に直径1.5mmほどの真鍮棒を通し、その先をえもいわれぬ形に曲げて先端をニードル状に尖らせてあります。またさらに細いピアノ線で弓形のバネを作り、先端に環を作ってこの真鍮棒の中程に掛けてあります。蓋を開けるとこのバネの力で真鍮棒は蝶番の中央の穴から上へ突き上げられガバナの羽根を押さえていたニードルが羽根から外れて演奏を開始します。
そしてこの機構はとても華奢に見えますがその動きはいたってスムーズで不快なノイズも全く発生しません! おまけに棒の先は蓋の蝶番の中央にあるので突き出ているのもほとんどわからず、閉める時は蝶番の反対側で押されるので蓋の何処にも傷が付きません!
私もストッパーでは色々と苦労するんですがこの機構を考えた人は天才ですね!!!
軸受けも何もありません!シンプルイズベスト!!
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ムーブメントと蓋を外しました。
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ストッパーのクローズアップです。
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この頃の製品の各部はすべて金属製でこんな小さな20弁でもガバナの調整ネジまで付いています。
ムーブメントは最初、動きがぎこちなく時々止まったりしましたが清掃して注油するとスムーズに動作するようになりました。
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欠落していた足を黒檀で作りました。(オリジナルは桂の木に着色ですが私は基本的に塗装はしませんので・・。)
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ムーブメントは見えた方がいいかなと思い、アクリル板を切って上から黒檀の板を当てがって真鍮の木ネジで仕切板に止めることにします。
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蓋の破損部分を接着中です。
過大な力が掛からないような方法でクランプしてあります。
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今年のおかき

これは木工とは関係ございません。
3年前から恒例となったおかき作りです。(笑)
儀父の実家の岐阜県から毎年送って下さる切り餅をさらにスライスしてストーブ脇で2〜3日乾燥させました。程よく乾燥したので今日はいよいよストーブの上に乗せたホットプレートの上で焼きます。
まずはアルミフォイルで蓋をして蒸らし焼き。
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ほんのりきつね色になったら醤油に砂糖とみりんを少々加えた物を付けて焼きますが昼食を食べている間にちょっと油断すると焦げてしまいました!(味はいいんですが・・・見た目がちょっと,,,)
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今度はきれいに焼き上がりました!
しかし、付きっきりで焦がさないように絶えずヒックリ返したり場所を移動、そしてストーブの火力調整と休む暇はありません。これは木工と同じで片手間ではできません!!
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シデとムクの製材

昨日のジョインターとプレーナーの整備ですこぶる快調になったのでHさんにいただいたシデとムクの板をの製材にかかりました。
今日はHさんが在庫木材整理のためにカットされた裁ち落とし等の短い材ですが結構きれいな杢が出ているのを選って製材してみました。割れや虫食い、腐れの多い部分はストーブ行きですが中にはこんな美しい材がけっこうあるんです!(桜と栗も少し混じっています。)

シデ(四手、椣):カバノキ科クマシデ族の落葉広葉樹 D=0.7~0.8
  傘の柄(曲げ木)、農工具の柄、紡績木管、漆器の木地、天秤棒、器具、玩具等に使われる

ムク(椋):ニレ科ムクノキ族の落葉広葉樹 D=0.67
  工具の柄、漆器の木地、天秤棒、楽器(三味線)等に使われる
  葉の裏に細かい剛毛があり乾燥させて木地の研磨に使われる。
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上の写真の材を製材しただけでこれだけの鉋屑が出ます。
これでちょうどドラム缶一杯(200リットル)ありました。
裁ち落としは長尺材の端の部分なので捻れや反りが多い分鉋屑もたくさん出るんですがそれにしても凄い量です。
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明日はこのメインの材に挑戦します。(笑)
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霧の朝

昨夜の雨で水蒸気を多量に含んだ大気が明け方の晴天で冷やされて今朝は西山も薄い霧です。
晴れていれば長岡のニューイングランドから見渡せる京都市内もごらんのとおり。
久々の美しい霧の朝でした。
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野山のおるごーる仙...

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