毎日山ごもり

定年退職後、携帯電波の届かない山の工房に毎日こもって木工やオルゴール製作に没頭している仙人?のブログです。

工房日記

スピードナット

小箱の接合に留接ぎ(板の両端を45°にカットして接合・・組んだ時に木口が見えない。)をよく使いますが、接着時の締め具として写真上のベルトクランプを使っていましたが、今回フレームクランプも使ってみました。(写真下)


ずっと前に同じような構造の物を自作しましたが締め付け用の蝶ナットを回すのが大変でほとんど使っていませんでした。


このフレームクランプのナットはその名も”スピードナット”で、目的の位置までナットを回さずにスライドできます。


Img_1144_2



ナットの構造は一見普通のローレットナットですが、よく見ると雌ネジに対して斜めにネジ径より少し大きい穴が開けてあります。ですからナットを斜めにすればネジの上をスムーズにスライドできます。目的位置に達するとコーナーブロックとナットの端面がぴったり合うことにより自動的にナットがネジにかみ合いますのでそのままローレットナットを回せば締め付けが可能です。


このクランプの良い点は操作性はもちろん、4つのコーナー各々を独立して締められる事です。ベルトクランプの場合は全体を一度に締めるので留めの微妙な位置調整が時としてやりにくい事があります。ベルトクランプに比べると大きな締め付け力はありませんが小箱や額縁なら十分です。


Img_1146



Img_1147


今回はVERITASの既製品を使いましたがスピードナットは同社から単品でも入手できます。(OFFコーポレイション)


今度、時間がある時にコーナーブロックを手持ちのエンプラで作って何セットか作っておこうと思います。



※日本では一般的に「スピードナット」と言うと薄い鋼板をプレス加工して肉薄のプラスチック部品等に挟み込み、タッピングスクリューで締め付けるためのナットのことです。(車の内装部品の取付やや電化製品によく使われています。)


クローバースツールの脚−1

クローバースツールの脚、□45チーク材を旋盤で引きますが、ラフィングガウジで丸棒にした後、高い部分を鉛筆、低い部分をパーティングツールで基準径まで切り込んでマーカーとします。最初に座板に接合するほぞ部分を加工します。


パーティングツールで基準径になるまで切り込みを入れます。この部分は座板との接合強度に影響するので外パスで確認しながら慎重に切り込みます。


Img_1123



パーティングツールで切った溝の深さまで慎重に削ります。座板のほぞ孔に対してゆるからず固からずで、わずかに先端が細くなるようにテーパーを付けます。


Img_1124



コカコーラのボトルを思い浮かべながら大胆にそして慎重にスピンドルガウジで基準寸法まで削り込みます。


Img_1131




形が整ったらスキューチゼルで仕上げ削り


今回の材はチークですが、チークは交錯杢理のためか、つながった切り屑が出ません。粉々になるので作業後は粉屋のイタチさながらでした!! 


チークは加工時のタール臭の割には痒くなったりちくちくしませんのでいいんですが、やはり桜や楓のように連続した切り屑がしゅるしゅる〜と出た方が挽いてて気持ちがいいですね。


Img_1135



ペーパー掛けをして完成です。


Img_1137



ほぞ部分に楔の入る溝を手鋸で切ります。縦挽き鋸で切ってから回し引きの厚い歯で切り込みます。


回し挽き鋸は歯の厚みが2mmあるのでこの用途にぴったりです。(本来の回し挽きとしては使った事ありません・・笑)


Img_1140



バスケットトレー 2

ハンドルと並行に進めているトレー本体の加工が完了です。


構造はオルゴールや小箱と基本的に同じですが、両側面にトレードマークの長いハンドル取付け用の切り欠きが入ります。


Img_1118



切り欠きは専用のテンプレートを使ってトリマーで加工します。


ジグとテンプレートの製作に5時間、側板一枚の加工時間は1分足らずです!!


Img_1143



後は内面と底板をオイル仕上げして乾燥後、いよいよ組み立てです。


Img_1142



底板を入れて接着します。これは接着箇所が蓋付の箱やオルゴールに比べて少ないので楽ですが、それでも接着時は緊張します。クランプで圧着して一晩置きます。


Img_1144



接着が完了したらルーターテーブルで4隅に2mmの溝を切り、木殺しした契りに接着剤を塗って、押し込みます。


接着剤が乾燥するまでまた一晩置きます。


上からウォールナッツ、楓、ケンポナシ、樺、欅の5種類です。


Img_1153



ハンドルの方もまずまずの形に曲がりました。オイルを塗って乾燥中です。


マスキングテープは本体との接着部分へのオイルの付着を防いでいます。


Img_1120



バスケットトレー

先日、遮断機?じゃなかった!スペシャルロングフェンスを使って加工したパドル?の両端に取付け穴を開けて、カンナで角にRを付けます。


Img_1105


トレーの側板の彫り込みに合わせながら削ります。


Img_1106


バスケットトレーのハンドル(持ち手)ができました。これを曲げ木加工します。


Img_1107




80〜90℃くらいのお湯に5分ほど浸けると湿ったボール紙のように柔らかくなってきます。


なぜかコーヒーの適正抽出温度と同じですが、特に意図はありません(笑)湯音が高い方が柔らかくなり、曲げやすいのですが、100℃だと沸騰して、作業に支障をきたしますので・・・しかし、これは冬に適した作業ですねぇ・・ふうぅ〜〜


Img_1108




頃合いを見計らって型に沿わせてサドルで押してクランプと紐で固定します。


今回の型は塩ビのVP管、呼び径100です。VP管の「呼び径」は内径を示すので外径は厚みを加えた114mmで今回の用途にはぴったりです!押さえは専用のサドルが安価でとても使い易いです。型から外すと若干の戻りがあるので紐できつめにしばります。


このままで2〜3日放置します。


Img_1109



遮断機?

工房内に突然遮断機が?!!


Img_1090


いえいえ、これは遮断機にはあらず、トリマースタンドのスペシャルロングフェンスです。


左右、合わせて約2m・・・無用の長物?・・・そんなことはありません。




これを作る時に必要なんです。左右の巾が30mm、凹部の巾は20mmなので中央部だけ5mmづつ削り込みます。


(カヌーのパドルではありません。月のウサギの杵とも違います。何になるかはお楽しみ・・・)


Img_1097s_2




この形を一番簡単に作れるのは前後のテーブル高さが調整できる手押し鉋盤ですが、私のは前側しか調整できません。


バンドソーで正確に切り込むのは、思ったより難しく仕上げがめんどうです。トリマースタンドやルーターテーブルは機能的には手押し鉋と同様ですが、通常のフェンスは短く、両端だけを残すような長尺物の加工はフェンスから外れてしまいます。


今まではその都度まっすぐな長い板をフェンスに貼付けて加工していましたが、板を探すのが大変なのと安定性に欠けるのでフェンスのストッパー取付けネジを利用して簡単に着脱可能なロングフェンスを作りました。


一枚の厚さは3.3mmですが、加工時に不安定になるので、3〜5枚重ねて両端をテープでとめ、一緒に加工します。


凹面の加工を一回でやれば左側だけで済むんですが、一回の切削深さを1.5mm以下に押さえると5mm彫り込むのに4回通さなくてはならないので、右側にもロングフェンスが不可欠です。




Img_1097




フェンスの全容をパノラマ写真でお目にかけましょう。


このフェンスの具合の悪い所は、これを取付けると簡単に向こう側に行けなくなる事です!!(笑)


まさに遮断機・・・です。


Img_1091



30弁ミニオルゴール

カットガラス入りの小箱を作っていましたが途中から30弁のオルゴールを入れるように変更しました。


2個の内1個は30弁のオルフェウスムーブメントが入る最小寸法の箱です。


Img_0923



小さいとはいえ、造りは72弁の大型と基本的に同じです。デザイン等はそれなりに違いますが・・・


大きい箱と同様に留で接合した各コーナーにちぎりを入れてデザイン上のアクセントにすると共に接着強度を上げます。


ちぎりのはみ出した部分を釘切り鋸で落とします。


Img_0958



カンナで平面になるよう、整えます。


Img_0959



こんな加工はミニローアングルプレーンの独壇場です。


気持ちいい程きれいに仕上がります!


Img_0960



小箱でいちばん面倒なのは蝶番付けです。トリマーテーブル用の可動式ストッパー付フェンスを苦労して作ったおかげで今回はけっこうすんなりと取付け完了!


Img_1034



脚は真鍮製の足を4隅にエポキシ系接着剤を付けて圧入します。


Img_1037



大(といってもかなり小型です。)、小2台の30弁オルゴールボックスが完成です。


Img_1036



ムーブメントを取付けるとこんな感じです。前後方向はほとんど隙間がありません。


かわいい箱ですがけっこうよく鳴ります。


Img_1080



スペシャルツール

先日8mmの薄型コンビネーションレンチを見つけました。


オリジナルはもっとメガネの周りが大きいのですが(写真撮るの忘れましたー!)それでは私の用途には使えません。


JIS規格からは完全に逸脱しますが、トルクの掛かるところではないので無視しましょう。(笑)


グラインダーでどんどん気前よく削りますが、HSS鋼より硬くて粘りがありそうです。


ステンレススチール製ですが、クローム13%のSUS420系に粘りを持たせるためにモリブデンが入っているかも?


片口スパナ側も見た目のバランスがよくなるようにシェイプアップしましたが、まだ少し削り足りないかも?



Img_1081




かなりシェイプアップ?しました。


これでオルフェウス50/72弁オルゴール用のストッパーのナットを傷付ける事なく閉められそうです。


こんな使用頻度の超少ない工具たちがどんどん増えてしまいます。(笑)


Img_1082



厚さは3mm程度です。メガネの方は微妙な角度付でなかなか使い良さそうです。


Img_1086



木彫オルゴールの見本完成

木彫オルゴール用のストッパーが入荷したので早速取付けました。


今回のストッパーは蓋を開けるか、引出しを引き出すと鳴るしかけです。市販のストッパーのロッドは長めに作ってあるので用途に合わせて切り詰めます。(写真左手前の黒い三角の帽子を被っている棒)引出し用は25mmも切り詰めてちんちくりんです。(一応、設計通り)引出しや蓋にこのロッドが押されて、ガバナーの羽車が止まり、オルゴールが停止する仕組みです。



Img_1039




ボックス型への取付け


ムーブメントは左奥のカバーの中に収まり、ストッパーの頭だけが出ています。蓋を閉めると蓋の桟にこの頭が押されて演奏が止まります。この箱は響板の面積が大きいので18弁ながらびっくりする程の音量で鳴ります。


Img_1048



蓋を閉めたところです。


Img_1049



チェスト型は上の引出しを抜いた奥に取付けます。裏板が響板となります。


Img_1047



裏から見ると・・・


Img_1046



上の引出しを引出すとオルゴールが鳴り出します。


Img_1045



さて、どんな彫刻が施されるか今から楽しみです。


二人展開催のお知らせ

革工芸の花岡さんと9月に光明寺前のカフェTATRAで二人展を催す事になりました。ブログをご覧の皆様にはDMの発送より先にご覧いただけます。(笑)



花岡さんはステンドグラスも製作されますので、それらの作品もご覧になれます。私の木工とのコラボ作品もありますので、ご高覧ください。また、毎日午後一時からオルゴールのミニコンサートを行う予定です。曲目は毎日変わりますのでお楽しみに・・・♪


カフェTATRAはソプラノ歌手、中平一二三さんが主宰されるカフェ(一階)とホール兼ギャラリー(二階)で、若い演奏家のコンサートや音楽教室、展示会が開催されています。長岡京粟生の光明寺前の空色の印象的な建物が目印です。


TATRAはチェコとポーランドの国境にある山脈で、彼等にとっては日本人の富士山に匹敵するような山らしいです。


中平さんが過去におられたチェコでの思い出の山らしいです。日本には輸入されていませんがチェコにはタトラブランドの自動車メーカーがあり、私はチェコには行った事ありませんが、以前ライプチヒに行った時、見慣れない乗用車が停まっていたのでエンブレムを見るとTATRAでした。大型トラックや軍用車でも有名ですし、過去には航空機や路面電車も製造していたようです。


http://www.eonet.ne.jp/~k-harikyuu/tatra.html


0001yi



0001ak



0001wb



オルゴール製作再開の再開

長らく放ったらかしであったボックス型のオルゴールの製作再開です。今日は蓋の天板の裏面の彫り込みです。


これが終わるとやっと箱の形に接着できます。


ボール盤にX-Yテーブルをセットしてフライス加工で彫り込みます。


本当はボール盤はこの使い方をしてはいけないのですが、これだけ大きな物の加工ができるフライス盤は目の玉が飛び出る程高価ですので・・・できるだけボール盤の主軸に水平方向の過大な力がかからないように一回の切削深さは3mm以下、送りもできるだけスローに、そしてビットはよく研磨して切れ味のいい物を使用します。切れ味のいいビットはコーナーでの焼けも出ないし、切削面がきれいなので後の仕上げも楽です。


ワークはX-Yテーブルにしっかり固定して、強制的に送るので通常のルーター加工時の逆の送りで加工します。この方が切削面がきれいに仕上がります。(通常のルーター加工では安全上、絶対にこの方向の加工はしてはいけません。)


Img_0927


ルーター加工完了です。この加工を手加工で行うと一枚仕上げるのに丸一日かかります。(下手をすると一日でできない?)


Img_0929



Jesada (USA) のディッシュビットです。精度も良く、調子良く切れます。


Img_0933



これでやっと接着して、本組立ができます。


一旦、接着剤を塗布して組み立てると途中では行きも戻りもできなくなるので加工忘れはないか、接合部の勘合具合はOKかなど再度、入念にチェックします。


また、夏期は接着剤の乾きが早いので接着剤を塗る順番、組み立て順を考え、締め具やヘラ、水で絞った布(はみ出た接着剤を拭き取る)、ティッシュペーパーなど必要な物を漏れなく傍に用意し、真剣勝負で組み立てます。時間との戦いです。


この間、蚊が攻撃して来ても防戦できません。刺されるがままです。(心頭滅却すれば火もまた涼し・・・)


蚊取り線香も足元に忘れぬよう・・・(笑)


Img_0956


3台の箱が接着できました。


一晩おいて、接着が完了したら側面を仕上げ、本体と蓋になる部分を切り離します。


Img_0957



livedoor プロフィール
ギャラリー
  • エアコン室外機のカバー完成
  • エアコン室外機のカバー完成
  •  クロアゲハ
  • 鞍馬苔復活
  • 鞍馬苔復活
  • エアコン室外機のカバー製作-8
  • エアコン室外機のカバー製作-8
  • エアコン室外機のカバー製作-8
  • エアコン室外機のカバー製作-8
最新コメント