毎日山ごもり

定年退職後、携帯電波の届かない山の工房に毎日こもって木工やオルゴール製作に没頭している仙人?のブログです。

オルガン製作

毎日、山ごもり
定年退職後、携帯電波の届かない山の工房に毎日こもって木工やオルゴール製作に没頭している仙人?のブログです。

オルガンの調律-2

今朝は室温が15℃と暖かいんですが薪ストーブをかなり盛大に焚いております!


そうです、今日もオルガンの調律をしなければならないので早く室温を20℃まで上げるためと、雨が降っているので工房内の湿度を下げるためです。(当工房にはエアコン等という文明の利器がありませんので・・・笑)


お茶もすぐに湧きますし、一石二鳥です。
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工房内の温度が安定してしばらく経ってから半音キーのパイプを昨日と同様に少しずつ切って合わせます。
昨日は昇降盤で切ったのですが、その都度発電機を回さなくてはならず、面倒なので今日はウォーミングアップ中に専用の切り函を作りました。


これで手鋸でも直角に精度よく切断できます。


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調律は一応出来ましたが各パイプの音量調整やふいご操作による音程の安定性等を調整する必要があります。
これはパイプの歌口の隙間や角度等の微妙な調整が効くのでじっくりと取り組む必要ありです。


これは一般的な木工作業より疲れますね。(笑)


オルガンの調律-1

気温が20℃くらいで安定して来たのでいよいよポルタティーフオルガンの調律にかかります。


最近は便利な物がありまして、これはスマホで使えるチューナーです。


切り替えで基準音の発生と拾った音の高さを表示してくれる2つのモードがあります。


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調律は各パイプの長さを少しずつ切って合わせます。
切りすぎると元に戻せないので慎重に少しずつ切ります。(切った物を貼付けるという手はありますがみてくれが悪くなるのでこれは絶対に避けたい所です。)


今日は気温の安定した午後から始めて半音キーを除くキーの調律が一応できました。


しかし、ふいごを押す力によっても音程は微妙に変わるので、ふいごはいつも一定の力で押さなければなりません。
本当はふいごとレジスターの間にアキュムレーター(バッファータンク)があればいいのかもしれません。
演奏はキーボードよりふいごの操作の方が難しいかもしれません。


夕方になって気温が少し下がって来たので半音キーは明日にします。


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ポルタティーフオルガン製作再開

昨日、時の音色さんがお願いしていた側板とふいごの後板に装飾の絵を描いて持って来てくれました。


モチーフは「天使」あるいは「妖精」の羽根と「ちょっとアンティーク」風です。
ロココ風の深みを帯びた色の薔薇と天使の羽根を思わせるスクロールがすばらしい!


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早速、側板を本体に取付けました。


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右側にも同じ薔薇が


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ふいごの裏板にはさりげなく天使の羽根をイメージしたスクロールです。
これは聴衆からは見えませんが演奏者の密かな愉しみ?です。


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側板と後板に絵が入って全体が引き締まりました!


いよいよ気温の安定した日に調律をしなくてはなりません。


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オルガンのふいご作り直し

ポルタティーフオルガンの側板の絵がそろそろ出来て来そうなので分厚い牛革で硬かったふいごを薄手の山羊革で作り直しました。


2回目なのと組み立て時の改良部分等も確認しておいたので非常に手際よく作業が進みます。


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接着完了です。
革がずいぶん柔らかいので組立て、接着も非常に楽できれいに仕上がりました。


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オルガンの製作 その-27 本体の組立て準備

パイプ固定の行程が終わったのでこれでやっと側板を外して接着部分をマスキングし、オイル仕上げができます。


その前に前板の裏にパッキンとなる革を貼ってもう一度ふいごを取付け、ガスリークの確認と音出しテストを行います!♪♫♩♬


まだ調律は出来ていないので音程は合ってませんが、音階らしきものが奏でられます!
また、各パイプの音量にも多少のばらつきがあるので、完成後、調律とともに各パイプの空気量を調整しなくてはなりません。まだまだ先は長いです。  
Festina lente !! (笑)


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各パーツを全てバラバラに外してオイル仕上げを行います。


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左右の側板の丸い部分には時の音色さんに絵を描いてもらいますのでオイルはかけません。


絵が出来て来るまでは約一ヶ月続いたポルタティーフオルガンの作業はお休みです。


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オルガンの製作 その-26 パイプの取付-2

固定用ブロックが接着できた後列のパイプを全て差し込み、垂直と隣のパイプの間隔を確認して2mmの真鍮釘をブロックに差し込んでパイプ固定ビームに軽く押して仮固定します。



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後列のパイプを固定した状態で前列のパイプを差し込んで後列と同じように2mmの真鍮釘を差し込んで位置を決めます。


前列、後列の釘をほんの軽く打ち込んで固定ビームに穴開け位置をマーキングします。



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固定ビームを本体から一旦外し、角度穴あけジグとバイスを使ってボール盤でφ2.5の穴をあけます。



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固定用の釘は先端の尖った部分をヤスリで丸めておきます。


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固定ビームを本体に取付け、パイプを差し込んでみました。
まずまずの出来です。



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オルガンの製作 その-25 パイプの取付-1

フルーパイプはオルガン本体にφ8の真鍮パイプを介して差し込むだけですが、安定して整然と並ぶようにパイプ上部をホールドする部分を作ります。


まず、山桜の材から□11.5mmの角材を作り、長さ18mmに切り揃えます。
この角材のセンターに真鍮の2mmのピン(真鍮釘を使います。)が通るように孔を開けますが、正確に中央に開くようにセンターを出します。


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けがいたセンターに正確にポンチを打ちます。
ど真ん中に孔を開けるための重要な行程です。


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旋盤に4ツ爪チャックを取付けて2mmのドリルで穴開けします。
細い孔は高速回転で加工しますが、孔が深くなると切り粉の排出が悪くなるので途中でドリルを戻して切り粉を排出します。
無理矢理開けると中でドリルの先端があらぬ方向に行ったり孔が広がったりします。また、ドリルの寿命も短くなります。


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孔を開けたブロックの先端を本体のパイプホルダーの角度に合わせてカットしますが、今回この新兵器?を使ってみました。
(取付けてしまえば見えないので直角のままでもいいんですが、面がピッタリ合ってないと何だか落ち着かないので・・・)


マイタートリマーと言われる物で留め切りや直角切りの仕上げに使う物ですが、フェンスを0〜90°の任意の角度にも固定できます。今回は52.5°にセットしました。
留め切りの場合は写真のロックピンの位置でフェンスが正確に45°にセットできます。


要するに超強力押し切りですが、分厚い加工は出来ませんので薄くスライスしていく感じです。
こんな小さい物でも安定してカットできます。(これを昇降盤で安全に行うにはかなりタイソウなジグが必要となります。)


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こんな切り屑が出ます。
左上の斜めの刃がブレードです。(ギロチン?)


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パイプに取付けるブロックが出来ました。


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昨日パイプにマーキングした線の0.5mm上にブロックを接着します。


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今日は昼前に買い物と午後から大阪ガスの点検があるので家で待機しなければなりません(軟禁状態?)ので作業はここまで。


待ち時間の間にブログアップ完了です。(笑)


オルガンの製作 その-24 本体の仮組立-1

今日は朝から気合いを入れて彫刻刀を真剣に研ぎ(いつも真剣に研いでいるんですが・・特に念入りに!)昨日の彫刻の粗彫りを仕上げました。底を三角刀でさらって、二つ折りにしたペーパーで掃除して彫刻は完成です。




早速、側板、前板を仮組しました。背中にふいごも取付けて空気を送ってみます。
まだ前板の裏にパッキンが入っていないので少し空気漏れしますが、他の部分は大丈夫のようです。(気密構造には少々自身がありますので・・・笑)


牛革のふいごが少々重い(重量も操作感も)なあ・・・折り畳む部分の裏鋤きをもっとするべきだったかも、山羊革か鹿革の方が良かったかもしれません。




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鍵盤両サイドの飾り板を現物合わせで長さをカットします。


フルーパイプ間の隙間が少し狭いのでパイプの仕上げを兼ねて両側を0.5mm削ることにします。


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前列のフルーパイプを抜き取り、パイプ固定板を所定の位置に仮止めします。
最終的には側板に接着しますが補強用の極細木ネジをねじこみます。締める時にずれないように反対側をしっかりクランプしておきます。


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各パイプに固定板の位置をマーキングしてから外します。
前列のパイプも同様に固定板の位置をマーキングします。


背板上部の飾り板も長さを合わせてカットしておきます。


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オルガンの製作 その-23 鍵盤の製作-4

旋盤にフェルトバフを付けてキーを磨きます。ローズウッドも楓もオイルの吸い込みが少ないのと連日の秋晴れでオイルの乾燥が早く、朝と夕方の2回バフ研磨ができました。


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鍵盤、完成です!
なかなかいい感じになりました!


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オルガンの製作 その-22 本体の組立=側板と前板の装飾-2

側板と前板、鍵盤押さえ板の彫刻が一応、完成しました!


明日もう一度冷静な?目で見て、確認し、不備な所を修正して彫刻の最終仕上げを行おうと思います。


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鍵盤押さえ板には山桜を使いましたが、これは正解でした。
桜材は硬いのですが、欠けたりせず目に流されないので細かい文字や線の彫刻は非常にやりやすいです。
さすがは昔から版木に使われてきただけのことはあります。私の感触では朴や桂より彫り易いです。
しかし、これを側板や前板に使うととても重くなってしまいますので軽いサペリを選びました。


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