毎日山ごもり

定年退職後、携帯電波の届かない山の工房に毎日こもって木工やオルゴール製作に没頭している仙人?のブログです。

オルガン製作

オルガンの製作 その-11 ふいごの製作ー1

パレットに接着したガスケットの接着剤が乾くのを待つ間にふいごのパーツを作っておきます。


3mmのベニヤ合板に墨線を入れ、カッターナイフでカットします。これらはふいごの革がきれいに畳めるように革の内側に貼る部材です。カッターナイフで何回か強くなぞると簡単に切れます。硬い分厚い木もこんな風に切れるといいんですが・・・切削屑も出ないし、材料も100%使えます。



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ずっと前に知り合いの革工芸のHさんからこのためにいただいていた牛革の上に部材を並べます。
長さが足りないので余った横の部分を切って縦方向に継ぎ足します。
貼り合わせる部分を豆鉋の刃を多めに出して斜めに鋤取って革用ボンドで圧着します。


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ふいご用の革ができました。


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継ぎ足した部分もけっこうきれいに(素人にしては)できた・・と思います。


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オルガンの製作 その-10 パレットの製作

先日作成したパレットのスリットに当る面にガスケットとなるフェルトと革をボンドで貼ります。


まず、1mm厚の牛革に2mm厚のフェルトを貼り、フェルトにボンドを薄く塗ってパレットを並べて貼ります。
ボンドが乾くまで水平な所に置き、パレットの上に板を乗せて重しを置いて乾くまで待ちます。


ボンドが乾いたらカッターナイフで切り離します。


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ガスケット付のパレットが完成しました。


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基部底板の裏にパレットをセットし、革のガスケットが落ち着くようにゴムバンドで圧力を掛けておきます。


本体の枠が出来て、注文中のピアノ線が入荷するまでしばらくこのままで静置です。


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オルガンの製作 その-9 パイプ基部の製作

パイプの基部となる底板を3枚貼り合わせます。一番下(この写真では上)の板はパレットが付く板で、ウインドチェスト(ふいごからの空気を溜める空気室)の上板となります。


貼り合わせた時に3枚の板がずれないようにφ2の孔を2カ所開けて2mmの真鍮釘を差し込んで位置決めピンとします。


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接着剤を均一に塗り、クランプで圧着します。
位置決めピンがあるので強く締めても絶対にずれません。


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パレット(これにフェルトと革を貼って鍵盤を押すと該当のパイプに空気を送る弁となります。)を作ります。


材質は軽くて丈夫で変形しにくい物がいいので今回、榧(カヤ)を使ってみました。
先端のφ3の可動ピンが入るスリットを昇降盤で切りますが部材が10×15×150mmと小さいので安全に安定して切れるように端材のブロックで押さえながら切り込みを入れます。


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パレットの先端の中央に巾3.2mm、深さ15mmのスリットが切れました。


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反対側に支点となるピンが入る2.8mmの孔とスプリングの入るφ2の孔をフェンスを利用してボール盤で開けます。
フェンスを正確にセットすれば後はいくつでも同じ位置にきれいな孔が開けられます。
下の赤っぽい板は貫通孔の返り防止用の捨て板です。


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スリット側を斜めにカットして各角の糸目を取り、孔の面取りもしておきます。


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φ3の真鍮棒、φ2.6の真鍮釘をカットしてパレットのピンとステッヒャーを各18本作ります。


パイプ基部のパーツが揃いました。


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3枚のボードを重ねた上に各パイプが立ちます。
一番下のボードの裏に左のパレットを組込みます。
鍵盤は2番目のボードの上に支点があり、鍵盤を押すと真鍮のステッヒャー(突き棒・・・今4本差し込んでありますが、これが18本並びます。)が押されてパレットが下がり、パイプに空気が流れて音が出ます。


やっとオルガンらしき構造、形が見えてきました。


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底板の裏側にφ2.6×15mmとφ3×40mmのピンを各18本打ち込みます。
下穴はφ2.4とφ2.8で深さ10mmに開けてあるのでピンの頭がピッタリ揃います。
鍵盤を押すとステッヒャーがパレットを押し、パレットは短い方のピンを支点にして傾くのでスリットにウインドチェンバーの空気が流れてパイプが鳴ります。
パレットの中央の小さな孔にはパレットを押さえるスプリングの先端が入ります。


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オルガンの製作 その-8 パイプの組立完了

パイプの調整


ケルンのウインドウエイ出口をノミで削ってクリアランスの調整をします。0.3mm〜0.4mmがベストのようです。


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サンドペーパーを14.5mm巾の薄板に貼付けた物で滑らかに仕上げます。


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パイプの調音


まず5本作った350mmの一番安定して良く鳴るパイプをc'管に使います。
下の表より各々10mm程度長めにパイプの先端をカットします。


最終的な調律はオルガン本体と空気室となるウインドチェスト、フイゴが出来てからしかできません。
これは口で1本ずつ吹いた場合とオルガンに取付けてフイゴで風を送った場合とでは微妙に音程が変わるためです。


ここまで来るとパイプに仕上げのオイルを塗りたくなりますが、パイプを整然とオルガンに固定するためには本体を作って、現物合わせでしかできないため、グッとこらえて次の行程に進みます。


まだまだ先は長いです。


c'     336mm
c'#   316mm
d'     300mm
d'#   284mm
e'     266mm
f'      251mm
f'#    238mm
g'     224mm
g'#   214mm
a'     202mm
a'#   191mm
h'     180mm
c"     172mm
c"#   162mm
d"     153mm
d"#   143mm
e"     141mm
f"      128mm


at 20℃  A=440Hz


c'〜f"の18本のパイプが揃いました!
右の9本はまだ側面の鉋掛けが終了していません。番号は蓋(下唇)との相番号なので音程とは無関係です。


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オルガンの製作 その-7 パイプの組立の続きの続きのまた続き

ウインドウエイの出口に蓋のエッジを合わせてクランプし、取付けネジの下穴を開けます。
クランプしたままで木ネジの先端にごく少量の木鑞を付けてねじ込みます。


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パイプの両側にはみ出た部分を豆鉋で削って面一にしておきます。


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蓋を一旦外して相番号を振っておきます。


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蓋の裏にサランラップを挟んで再度取付けます。
前板を接着する時に接着剤が付くのを防ぐためです。


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側板にタイトボンドを塗り前板を蓋のエッジにピッタリ当てて接着します。


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クランプで固定し、蓋とサランラップを外します。はみ出た接着剤は出来るだけ拭き取っておきます。


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接着剤が乾いたら前板と裏板のはみ出た部分に鉋を掛けて面一にします。


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#240、#400のサンドペーパーを4面に軽く掛けて一応パイプらしき物が完成しました。


後は両端を昇降盤できれいに切り揃えてからウインドウエイのスロート部のクリアランスを微調整して”鳴り”の安定や音量を揃えた後、所定の音階の寸法(計算値)より少し長めにカットしてパイプは一応完成です。


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オルガンの製作 その-6 パイプの組立の続きの続き

パイプ内面にウレタンニスをコーティングしますがその前に接着面にニスが付かないようにマスキングテープを貼ります。


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前板の裏面にもマスキングをしてウレタンニスを塗ります。
塗装ではなく、あくまでコーティングなのでたっぷり目に塗りました。


今回購入したウレタンニスは水性で厚塗りが可能な物です。昔の水性塗料から考えるとずいぶん進歩したもので、けっこう肉持ちが良く、乾燥も早いです。そしていやな匂いがほとんどありません。(水性でも以前のは独特の匂いがありました。)
容器には食品衛生法認可済と書いてありましたので食器等にも使えそうです。


しかし50gで¥800以上と高かったですが・・・


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厚塗りをしたので一晩乾燥させてから明日、いよいよ前板を接着することにします。♫


オルガンの製作 その-5 パイプの組立の続き

パイプの側板の木端とケルンブロックの上面が面一になるまで定盤の上に置いた#240のペーパーでラッピングします。
少しでもスキマがあると空気が漏れたり鳴りが不安定になるので2枚の側板とケルンが平面になるように慎重にすり合せます。


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ケルンに差し込む真鍮パイプを50mmの長さにカットしますが厚みが0.5mmと薄いので切りにくいのとと20本を同じ長さにカットするため、φ8の孔を開けた木のブロックにパイプを挿入し、端から51mmの所に墨線を入れてバンドソーでカットします。パイプがカットできたら右側から残りのパイプを順繰りに押し込んでカットすれば正確な50mm長さのパイプが量産できます。
切断する時にパイプに回転力が加わりますが木のブロックとの摩擦もあるので軽くパイプを押さえているだけで大丈夫です。


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20本の真鍮パイプが切れました。
後は木工旋盤で掴んで両端をきれいに整え、面取りをしておきます。


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ケルンの蓋に取付け穴の加工をしますが、仮組で吹いてみて蓋の位置は「鳴り」にほとんど影響しないことがわかったので皿頭の木ネジで固定することにしました。


当初、若干の位置調整が必要かと思い、取付け穴を小判穴にしてナベ頭の木ネジで固定するつもりでしたがこれでずいぶん手間が省け、また見た目もすっきりとシンプルになりました。


オルガンの製作は初めてなので何事もやってみないとわかりません。
しかし、これらの加工法や行程を考えながら行うのは悩むところではあるのですが、実に楽しいものです。


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今日は350mmのパイプが5本と300mmが1本組み上がりました。


まだ前板は接着していませんが、これはパイプの内面にウレタンニスをコーティングする行程が残っているためです。
在庫の古いニスを使おうと思ったら、容器の中で固形になっていました!!(笑)ニス類はここ10年間は使ったことがないので・・・今日、帰りがけに(一番小さいのを)買ってきます。


パイプ内面を樹脂でコーティングすることによって接合部のわずかな漏れを塞ぎ、また内面が滑らかになってよく鳴るらしいです。


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木ネジでケルンに固定した蓋と前板で形成される歌口の部分です。
左のウォールナッツが下唇、右の前板の凹部が上唇となります。
この間隔は3.5〜4mmがベストのようなので3.75mmに合わせました。


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そして一番"鳴り”や音量、安定性に影響するのはこのウインドウェイのスリットの間隔のようです。
これは前板を接着してから専用の磨き工具(15mm巾の細い板に#400のサンドペーパーを貼付けるだけですが)を作って微調整することにします。


一般的に長い管の方が鳴りにくいようなので管を切って調律する前に調整しておけばいいようです。


とにかくパイプ自体は鳴ってくれたのでひとまずはやれやれです。(♪)


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オルガンの製作 その-4 パイプの組立

まず裏板に側板を接着してアングル状の物を作ります。


部材が5mm厚と薄いので、底板の縁にまっすぐに接着できるよう専用の直角ジグを作り、これに沿わせて3カ所をクランプし、5〜10分くらい置きます。
ジグにくっつかないようにフィルムをしいておきます。ポリエチレンかポリプロピレンの薄いシートがいいのですがなかったのでサランラップを使いましたが自己融着性があるので扱いにくいです。
ジグから外してはみ出した接着剤を拭き取り、直接クランプして接着剤が乾くまで放置しておきます。


クランプがこれだけしかないので5本ずつしか作業できません!!


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接着剤が乾くのを待つ間にケルンの調整をしておきます。
ウインドウエイの内側の角をノミで軽く落とし、サンドペーパーを軽く掛けます。
ケルンの内部はこの先の細いペーパーホルダーが活躍します。


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下唇(蓋)とのスキマはこんな程度、0.2〜0.3mmにしておきます。


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下がBefore、上がAfterです。


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ケルンにタイトボンドを塗り、先端にクリップで圧着して1時間程度置きます。


ケルンを挟んでもう1枚の側板を接着します。
反対側にサランラップを挟んだダミーのケルンを入れて2枚の側板が平行になるようにします。


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オルガンの製作 その-3 パイプと上唇の加工

20本分のフルーパイプの材料です。


フルーパイプとは歌口を持ったパイプの総称で楽器で言えばリコーダーやフルートがこれに相当します。
オルガンのフルーパイプはリコーダーの構造と全く同じです。
これに対してリードパイプは発音体としてリードを持ったパイプでオーボエやクラリネットがそうです。
大きなオルガンでは両方のパイプを持ち、レジスターによってパイプを切り替えたり複数のパイプを同時に鳴らして多彩な音色が出せるようになっています。


今回作るポルタティーフオルガンは18本の開管フルーパイプのみのシンプルな物です。



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パイプの前板になる部材にはケルンと歌口を構成する部分に上唇の加工をしなければなりません。
13.5°の傾斜で端面をカットしますが両端を5mm残さなければならないので少しばかり厄介な加工です。


そこで、またまたジグの登場です。


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このジグに前板を30°の角度で挟み込んで並行ガイドをブレードの厚み分ずつずらしながらカットします。並行ガイドは昇降盤のテーブルにセットしたストッパーの範囲しか動かないので両側5mmを正確に残して斜めカットができます。


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加工完了です。
斜めカットの巾は15mmですので5〜6回カットしなければなりませんので少々時間はかかりますが、これをノミだけで、しかも20本を同寸法にきれいに加工するとなると、なかなか大変です。


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フルーパイプの部材の基本加工が完了しました。


いよいよ接着して組立ですが、その前に各部材を仮組して様子を見ておきます。


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各部材を仮組してみました。


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フルーパイプで最も重要な歌口の部分です。


この部分は組立て途中で実際に吹いてみて音を出し、微調整が必要かと思います。(わくわく・・・)


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上唇の部分を突きノミで仕上げます。


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突きノミで仕上げた後、端面の厚みが0.3mmくらいになるる所でカットします。


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20本分の前板が完成。


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オルガンの製作 その-2 ケルンの蓋の製作

ケルンの蓋を作ります。歌口の下唇に相当するパーツです。流れ出る空気の切れがよくなるように端面を30°にカットしますが、40×25mm、厚さ6mmの小さいパーツですからつかみ所がありません。
きれいに20個を揃えて加工するためには、やはりジグを使います。


写真のジグを製作して昇降盤でカットします。
ジグのアイデアと製作が成功すれば20枚カットするのに10分もかかりません。


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ジグのスロットに材料を差し込み、上からプッシュブロックで軽く押さえながらカットします。


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うまく切れました。
ジグのスロットは材料の厚みに合わせてピッタリに作ってありますが切削時に浮き上がらないようにプッシュブロックで押さえてカットするので材料が踊ったりぶれたりせずにきれいに切れ、かつ安全です。


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