今回は楽器製作に挑戦します。


古楽情報誌「アントレ」に載っていた18鍵ポルタティーフオルガンを作ろうの記事をベースに、といっても楽器を作るのは初めてなので基本設計は変えませんが加工方法や外観、材料、組み方等は私の持っている機械や工具、材料、技術に合わせて変更し、それに見合う図面も書き直します。


まずはオルガンの発音体フルーパイプのケルン(基部)から作ります。


このケルンと次に作る蓋(下唇)、パイプの上唇とで歌口を構成する最も重要な部分です。


材料は樺か桜を使いたいところですが、このオルガンの用途からして重くなると困るので桂にしました。
18鍵のオルガンなのでパイプの数も18本ですからケルンも18個必要ですが、予備の分も含めて20個作ります。


私の最も苦手とする量産部品です。(笑)


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15mm角、長さ41mm(パイプと接着後、トリミングカットして40mmとなります。)の角棒を必要な数だけ切り出し、孔加工を慎重に行います。(水平の孔は歌口の精度に影響しますし、垂直の孔は曲がっているとパイプが整然と並ばない歯並びの悪いオルガンになってしまいます。)


水平の孔への直角カットは昇降盤で行いますが斜めカットは専用ジグを作って釘切り鋸でカットします。


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このジグを使うと斜めカットは昇降盤で切るより均一にきれいに切れます。
昇降盤だとどうしてもガイドのわずかなガタの分等が積み重なって、小さな部品の場合均一に加工するのはけっこう難しいです。


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基本的な切削加工が終了しました。


勢いに乗って22個作ってしまいましたがこの加工をジグなしでやったらきっと途中で放り出したと思います。(笑)


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手鋸でカットした部分の微妙な段差や鋸目をよく研いだノミできれいにします。風の(ここではまだ音になっていません)通る道は出来るだけスムーズで渦流が出来ないようにした方がいいと思うので見えない部分ですが手を抜かずに平滑に仕上げます。


図面に赤線で示してあるcut lineはパイプ接着後に現物合わせで削ります。


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最初フリーで削っていましたが、たまにノミが勢い余って円弧ぶぶんに当たると傷が付くので、またまたジグを作りました。


平面の出た端材に15mm巾の溝を切ってストッパーの駒を木ネジで軽く固定するだけです。
ノミの先端が円弧に当たる前にジグに当たって止まるので安心して削りに専念できます。
ノミの刃が傷まないように柔らかめの木を使いましたがジグに付いた傷が深くなってきたら駒の位置を少し変えれば何回でも使えます。


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Before


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After
きれいに仕上がりました。


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